7小節目 ページ8
事務所のドアを開けると、ユンギは驚き、びくりと身体を震わせた。だが、入ってきたのがAだけとわかると、安堵するかのように小さく息を吐く。心なしか、先程よりも顔の赤みは薄くなっていた。
(あれ、少し大丈夫だって思ってもらえてる？)
そう思えば、トクっと、Aの心臓が跳ねる。高揚する気持ちを落ち着かせながら、Aはユンギに向けて笑顔をつくった。
「採用、よかったですね。これからよろしくお願いします！」
ぺこりとお辞儀をすると、ユンギは慌てて椅子から立ち上がり、同じ様にぺこりとお辞儀をして
「こちらこそ」
と小さな声で言った。
「あの、さっきオーナーに言われたんですが、俺、ユンギさんの教育係になりました。頼りないかもしれないけど。」
「いえ！、、、あなたで助かります」
そういうと、初めて、ふわりと笑ったユンギに、Aはびくりと固まった。
(え、待って待って、くっそかわいい！)
困ったように赤くなっている姿も、可愛らしいと思っていたが、はにかむように笑ったユンギの笑顔はAの許容範囲を遥かに超えていた。
(俺、もう相当やられてるかも。)
ユンギは固まったまま、ぼんやりと自分を見つめるAを、不思議そうに見つめてくる。
「あ、あの？大丈夫ですか？えっと、、、」
そう言って少し距離を詰めてくるユンギに、ハッとする。もしかしたら今なら、自分の方がユンギより顔が赤くなっているかもしれない。Aは慌ててゴシゴシと顔を拭った。
「あ、すいません。イ・Aです。」
「Aさん、、、」
「Aでいいっす。」
「いや、でもここではAさんは先輩なんで」
困った様にそう言うユンギに、Aははっきりと答えた。
「いや、さっき履歴聞いてました。ユンギさんの方が年上です。だから、、、ユンギヒョンって呼んでいいですか？」
「え？、、、でも」
「俺が落ち着かないんです。呼ばせてくれませんか？」
本当は、Aは彼のことをどうとでも呼べた。元来、人懐っこい性格で、誰とでも、フランクに話せる部類の人間である。
ユンギの事をヒョンをつけて呼ぼうと思ったのは、Aの作戦でもあった。
人付き合いの苦手なユンギが、年下との関係性でなら少し緊張をしなくて済むのではないか？
そう、あまり賢くは無い頭で絞り出したちょっとした策である。
じっと、Aが見つめれば、ユンギは居心地が悪そうに、でも満更では無い様子で、
「はい」
と小さく頷いた。
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ささづか(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新遅いですが、暖かく見守って下さいませ！ (2019年9月24日 16時) (
レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 凄い好きです！！頑張ってください！！ (2019年9月22日 11時) (レス) id: da52e12bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ささづか(プロフ) - Min Haniさん» わ！ありがとうございます！そうです！あのユンギさんが可愛すぎて見切り発車で始めました。亀更新ですが、気長にお待ち頂ければ幸いです^_^ (2019年7月9日 19時) (レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Min Hani(プロフ) - わー！BTS Worldのユンギですね！可愛い！続きを楽しみにしておりますヽ(´▽｀)/ (2019年7月9日 15時) (レス) id: 8dfdec943d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささづか | 作成日時：2019年6月28日 13時
