…そうだ、番外編作っちゃおう！と思った今日この頃。【文スト】 弐！

続き・マリサ様リクエスト ページ33

リクエストの都合上、リクエストの順番が異なっております。
誠に申し訳御座いません……。

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『え……と、大丈夫っすか？』



私は足早に歩きだした安吾さんの背中にそう問い掛けた。心なしか、顔が険しく見える。



「……いえ。すみませんね、大丈夫です」

『あ、いえ！』



ぽす、と頭の上に大きな手が乗せられた。ほ、と少し安心したのも束の間、「ただし」と鋭い声が頭上から浴びせられた。

う、と反射的に委縮する。



「……初対面の人に名前を教えるのは感心しませんね」

『す、すいません……』



いや、何か赤井さん前にしちゃったから……云わないといけない雰囲気だったじゃん……。

安吾さんは少しの溜め息を吐いて、「気を付けて下さいよ」と微かに云った。











「……俺だ」

［あ、赤井さん!? 急に電話かけてこないで下さいよ……］

「悪い。調べて欲しい人物が居るんだ。例の組織かもしれん」

［……！ 判りました。名前は？］



名前──暁。それしか訊いていなかった。

いや、と赤井は頭を振る。慥か、丸眼鏡の男性が彼女の名前を──、



「……暁。暁凪、という名だ」

［はい、……っと。了解しました］



携帯を閉じ、赤井は歩き出した。

一体誰なのだ、先の二人組は？ 疑問が赤井の周りを渦巻く。




……面白い人物が居るものだ。




勘が良すぎる少年と先程の彼女が思い浮かび、赤井は頭を振ってそれを掻き消した。








「……赤井さんなんか笑ってない？」

「笑ってませんよ。それと此処では沖矢ですから」

「いやでも何か口許が」

「笑ってませんよ」

「でも」

「笑ってませんよ」

「ハイ」

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