Diary,1 ページ2
「ずっと好きだったんだ。」
高校2年の夏、屋上でそらるに告白された。
『私も好きです』
ずっと片想いだと思ってた私には、
その事が夢のようだった。
「Aー!そらるが呼んでるよ!」
『うん、今行く』
天パーの髪の毛を後ろに揺らして、
そらるの居る場所へと走る。
『そらる!どうしたの?』
「A不足……。」
一瞬驚いたが、どうしてもそらるの匂いを嗅ぐと、
落ち着いてしまう。
『ごめんねそらる、最近あんまり一緒にいれなかったもんね』
うん、とそらるが私の肩に顔を埋める。
私は吹奏楽部、そらるは帰宅部だから、
普段一緒にいる時間が短い。
『コンクール終わったら少しは楽になるから、
そしたらまた遊ぼう?』
ね?とそらるに笑いかける。
「うん、約束。」
そらるが私から離れて、ふわりと笑った。
あぁ、好きだなとまた思わされる。
じゃあ、またねとそらるが言う。
『うん、ばいばい』
ひらひらと手を振って、お互い反対方向に歩き出す。
これが私達の日常。
部活に休みがない限り、ちょくちょくそらるが私を呼び出して、会話を弾ませる。
実際、この時からそらるの愛は、少しおかしかったのかもしれない。
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作者名:えいど。 | 作成日時:2018年8月11日 15時