検索窓
今日:6 hit、昨日:9 hit、合計:81,490 hit

『Moonlit night』 22 ページ42

突然、バスの状態を確認したいという夏美の言葉で練習をしていた雷門イレブンは、みんな車庫に集まった。



"さあ、バスを出して"



夏美の要求にもかかわらず冬海はハンドルを握ったまま、冷や汗をかいた。


"どうしたんです? 冬海先生"



"――できません!"



"どうして?"



"どうしてもです!"



"ここに手紙があります。これから起きようとしたであろう恐ろしい犯罪を告発する内容です。冬海先生、バスを動かさないのはあなた自身がバスを細工したからではありませんか?この手紙にあるように!"



"ホントかよ……"



"嘘だろ……"



答えを求める夏美の言葉に諦めたように、冬海は不気味に笑った。



"そうですよ。私がブレーキオイルを抜きました"



"なんのために!"



"あなた方をフットボールフロンティアの決勝戦に参加させないためです"



"なんだって!?"



'…影山の仕業か…'



影山はどこまで醜いことをするか見当がつかなかった。Aは下唇をぎゅっとかみしめて小さく震えた。



豪炎寺の妹、自分の母まで、人の命を弄ぶことが、どうしても理解できなかった。サッカー部と夏美が冬海を追及すると、彼はにやりと笑って土門を眺めながら言った。



"クビですか、そりゃあいい。いい加減こんなところで教師やってるのも飽きてきたところです。しかし……この雷門中に入り込んだ帝国のスパイが、私だけと思わないことだ"





"ねぇ……土門くん"

『Moonlit night』 23→←『Moonlit night』 21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (46 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
136人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:バナナ牛乳 | 作成日時:2020年4月2日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。