彼たちがデビューするまで。【くろくん】 (ページ20)

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手術まであと2日。

私は明日の検査のため荷物をまとめるのに必死だった。

流れ的には明日検査してそのまま入院

明後日に手術だ。

退院まで何日かかるかわからない。

彼のためにおかずも作り置きしておいた。

これで、明日行ってしまったらもうしばらく会えない

デビュー前に一緒に食べれる最後のご飯

お祝いもかねて今日は豪華なごはんにしてみた

ずっと忙しい彼は今日も帰りが遅い。

帰ってきたときには時間はだいぶ遅くなっていた

「ただいま～」

「おかえりなさい！お疲れ様」

「ふふ、かわいい。癒されるわ」

「なにそれ～。ん？その袋何？」

彼は背中に大きな袋を隠していた

「これ、お土産」

「え？いいの？」

「うん」

部屋に戻り袋を開ける

中には大きな犬の抱き枕

「これ、飼ってる犬に似てるなって思って」

「かわいい～」

「入院中寂しくなったらそれ抱いて」

「ありがとう、大事にするね」

支度してある鞄の横にそっと置く

彼もお仕事頑張っているんだ

私も頑張らなきゃ