爆豪くんにベタ惚れされた2【ヒロアカ】 (ページ26)

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73　からかいたくなるページ26

「何あの舐めプ野郎にデレデレしてやがる。」

『ししし、してないしてない！』

手と首を同時にブンブンと振り、全力で否定した。確かに私を助けてくれた轟くん、カッコよかったけれど、好きという感情ではない気がする。…多分。

放課後も爆豪くんは誰もいなくなってから後ろから私を抱き締めてきた。…この爆豪くんの匂いが好きな私がどこかにいるのは気のせいだろうか。

『うん…その、皆の前ではやめてって言ったのは私だけど、今もダメだからね？』

なるべく笑顔で爆豪くんにお願いをする。すると、爆豪くんはスルッと頬を手で触ってきた。

「いつまで…待てばいい」

その声は、いつもと違って囁くような声だった。こうやって見ると、爆豪くんは本当はカッコいい顔をしている。…黙っていればの話と言ったら、きっと怒られるよね。

『それは…』

「オイ、いつまで教室に残ってんだ。はよ帰れ。」

言いかけたところで相澤先生が入ってきた。爆豪くんは仕方なく私を引っ張り、外へ出た。

『爆豪くんはさ、誰かに告白されたことはないの？』

「そんくらいあるわ」

当然というか、何でも出来るイメージがある爆豪くんだから私はあまり驚かなかった。

「全部振ってるけどな」

全部っていうことは数回告白されているんだ。怖くてもモテるんだな…

「何笑ってんだ。殺すぞ」

『…好きだから』

「は！？」

『嘘』

何でだろう。からかいたくなる。こんなに慌てた表情をしている爆豪くんなんて、滅多に見れないんだろうな。怖い部分が大半だけれど、かわいい部分に気づいてしまった。

「んだよ、…(もう一回)言えよ…」

『嘘でーす。聞こえませーん』

普通に笑える日が来た。こんな話し方、よっぽど親しい人にしかしたことない。爆豪くんもそんなに怒っていないようだ。中学生の頃から閉ざしかけていた心は気のせいか少し扉が軽い。傍にいてくれる"友達"が出来たから……なのかな。

何だか素直にお礼も言えない。何でだろうな。

…また少し、爆豪くんのことを知れた気がする。

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更新遅くてすみません…汗
受験に向けて頑張っているのでお許しを…