23話 ページ25
「じゃあ、行ってくる。」
「行ってくるって、何処に。」
「マレウスの所さ。あいつは俺について、何か知っていた。」
そう言うとフロイドは頬を膨らましあからさまな態度をとった。
「俺あの人きらーい。」
「悪いやつでは無いんだ。それに友達を欲しがっていた。」
フロイドの頭を再度撫でながらゆっくりとした口調で話す。
フロイドは最初は駄々を捏ねていたけど、
ようやく決心が着いたのか、笑顔とまでは行かないが、硬い表情で見送ってくれた。
さてと、きっと俺の人生で一番大変な友達作りが始まるぞ。何せ、相手は妖精族の王様だ。
平和に話がまとまるといいが……。
フロイドに見送られながらも、俺は鏡の部屋まで歩きながら作戦を練っていた。
・
──────同時刻
Aの背中がようやく見えなくなり、ふっと力を抜くフロイド。その息からは安堵が漏れていた。
だがそれもつかの間、横の茂みから誰かが動く音がして、フロイドは咄嗟にその一点を睨む。
だが、大方予想は着いていた。
自分のことをこの世でいちばん理解してくれて、Aと同じくらい一緒にいて最も楽しい
“相棒”。分からないはずがない。
「盗み聞きは良くないよぉ?ジェイド。」
その正体は月のあかりとともに姿を現した、普段からは思えない切羽詰まった表情をした片割れだった。
「何故黙っていたのです……。」
「なんのことぉ?」
フロイドはわざととぼけて見せた。
普段ならこのくらい、余裕でかわすジェイドだが、今回は違った。
ああ、ミスった。とフロイドは内心思う。
片割れが予想以上に、自身の余裕がなかった。
ジェイドはフロイドの胸ぐらを掴んだ。
普段とは思えない、理性の飛んだ獣のような
顔をしていた。
「何故黙っていたと聞いてるんだよ!!」
刹那、ものすごい殺気とともに振り上げられた拳をフロイドは見ていることしか出来なかった。
ここで受け入れなければ、もう自分の知ってい
るジェイドは帰って来ない。そう本能的に思い、微かに口角を上げてから、目を瞑った。
────ゴンッ
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らずぴす(サブ垢)(プロフ) - マカロンさん» 長い間すみません!少しあと一ヶ月経ったら更新しまくるのでよろしくお願いします!! (2021年2月4日 7時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 久しぶりに見たら更新されてました!あ〜!!!続きが気になります!! (2021年2月4日 0時) (レス) id: 2dc6582dc3 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - ラムさん» 長らくお待たせしてしまってすいません……! (2020年12月2日 19時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - mioさん» 返信遅くなってすみません!コメントありがとうございます!! (2020年11月13日 15時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らずぴす x他1人 | 作成日時:2020年9月20日 20時