18話 ページ19
「料理だと。この僕にか?」
「う、うん。」
やつがれくん年下っぽいのに怖気付いてしまうコミュ力が死ぬ……
やつがれくんは手で口元を覆い、咳をしてからぎょろりと俺の方に目を向ける。
え、怖い……俺何か悪いことしたっけ……
「僕にそんなこと言う奴はいなかった。然り、貴様の料理を食べよう。」
「あ、ハイ。」
なんで此奴こんな上から目線なの……怖くて泣きそうよ。俺、メンタル砂のお城って言ったでしょ……
やつがれくんの方を見ると血塗れで、服が赤く染っている。俺の料理を食べるとかの問題じゃないな……
俺は勇気をだしてやつがれくんに話しかける。
「料理……食べる前に風呂、入ってくれ。」
その瞬間、やつがれくんの眉がぴくりと上がった。お、もしかして……
「風呂嫌い……若しくは水怖い……?」
「口を閉じろ、異能で切り裂くぞ。」
やっぱりぃぃぃぃ!なんだよ、可愛いところあんじゃん!さっきまでなんで怖がってたんだよ俺!
「うーんでも、血まみれだしなあ。白い髪が赤く染ってるじゃない。」
自分で口角が上がったのが分かる。やつがれくんにジリジリと迫る。それに対してやつがれくんはジリジリと下がる。無言の攻防戦が15分続いた。
「ほらー、いい子だからさあ、風呂入ってサッパリしよ?」
「断る。貴様顔が気持ち悪いぞ。」
気持ち悪い……ショックなんだが。その時、やつがれくんは俺がこっそり異能で仕掛けていた紐に引っかかり、後ろに転ぶ。
「なっ、こんな所に紐……!さっきは無かった筈……」
「スキありいいいい!!」
俺はやつがれくんを担ぎ、風呂場まで猛ダッシュ。その間やつがれくんは抜け出そうとじたばたとしていたが、俺がガッチリ抱えてるのでそのままふろ場に連れていかれた。
「待て、僕は風呂など……」
やつがれくんは最後までしっかりと抵抗したが俺は光の速度でやつがれくんを風呂に入れた。
あ、もちろん隠しているからな。安心しろ。よし、洗うか!
その後山奥にやつがれくんの悲鳴が響いたそうな。
414人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らずぴす(プロフ) - *ふわ*さん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります! (2019年5月1日 15時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
*ふわ* - 初コメ失礼致します!主人公くんの性格その他もろもろ込みでこの作品のファンです!!更新頑張ってください!応援してます!! (2019年4月30日 20時) (レス) id: 18cb4fa1f4 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです! (2019年4月28日 21時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 好きです((設定とか主人公の立ち位置が好みです!もう産まれてきてくれてありがとう!(?) (2019年4月28日 19時) (レス) id: ea3376027d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らずぴす | 作成日時:2019年4月19日 19時