12話 ページ13
「あ、もうこんな時間！社長に怒られちゃう。又ね！A！」
乱歩は駆け足で川岸を走っていった。俺はその後ろ姿をボーと見つめて嵐みたいな人だったな……
と一人呟いた。結局彼は何歳なのだろう。
「やあ、A〜。お待たせ！」
「お疲れ、太宰。」
暫くして太宰が久しぶりにひょっこり顔を出した。声色はいつもどうりでニコニコ笑っているが
顔色が悪い。包帯の数も増えている。心配だな……
「包帯……増えたな」
「嗚呼、増えたねぇ」
太宰は俺の隣に座り、遠くを見つめながらゆっくりと言った。
「余り抱え込むと自分に負担が掛かるぞ。」
そう言って俺は太宰の頭をクシャと撫でる。その行為に太宰は驚いたようだったが、目を瞑り受け入れたようだった。
「いつも無理しすぎだ。」
「私これでも幹部に昇格したからねぇ。忙しいのだよ。」
目を瞑りながら太宰は言う。……太宰普通にすごいな。
俺は太宰の頭を撫で続ける。
「嗚呼、死にたいなあ。」
「俺が助けるぞ。」
間入れずにそう言うと太宰はふふっと笑い
「あそこの川へ飛び込んじゃおうかな〜」
太宰は俺の反応を見て楽しんでるようだった。だが、俺はそれに乗らせてもらう。
「川の水を抜くように業者に頼む。」
「嫌がらせじゃないかあ。」
そう言って拗ねた顔をした太宰は心做しか嬉しそうだった。
「そう云えば太宰。今日出会った名探偵が異能者でな、それでふと太宰は持っているのか気になったのだが。」
「んー、持ってるよ。先頭には不向きだけどね。異能力を無効化するんだ。例外はない。」
それ……すごくね。俺の全異能力防がれちゃうじゃん。戦闘に長けてる人と組めばそれこそ人外ではないと勝てない気が……
「Aは、持ってないの？」
「嗚呼……持っていない。」
すまん、太宰。いくら友達であろうとこれだけは秘密にさせてくれ。
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らずぴす(プロフ) - *ふわ*さん» ありがとうございます！とっても嬉しいです！！更新頑張ります！ (2019年5月1日 15時) (
レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
*ふわ* - 初コメ失礼致します！主人公くんの性格その他もろもろ込みでこの作品のファンです！！更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年4月30日 20時) (レス) id: 18cb4fa1f4 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです！ (2019年4月28日 21時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 好きです((設定とか主人公の立ち位置が好みです！もう産まれてきてくれてありがとう！(？) (2019年4月28日 19時) (レス) id: ea3376027d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす | 作成日時：2019年4月19日 19時
