炎熱系JKは普通科です！

第２２話　敗北 ページ24

心操side

｢心操くん場外！！緑谷くん2回戦進出！！｣

主審のミッドナイトの声がして、最後投げ飛ばされた時、打ち付けた背中が痛む

あぁ・・・俺、負けたんだな

でも戦った緑谷は凄い奴だった。

けど・・・やっぱり、折角Aが励ましてくれたのにな

『お疲れ、心操くん』

曲がり角から現れたのは試合の準備をしていたのか裸足のA、右手が隠れている

｢あぁ・・・｣

コイツは勝ち上がる。元々の個性もヒーロー科の奴らに引けを取らないし努力家で強い

決勝戦で戦いたかったな

『強かったよ、やっぱり凄い！』

いつもと変わらない笑顔で褒めてくれる。優しさに甘えそうでAから視線を逸らす

｢悔しいな・・・最後のアレは完全に鍛練不足だ個性に頼りっきりだったからな｣

『ん〜まぁそこは後々やってくとして、本当にお疲れ！』

Aは右手に隠していたスポーツドリンクを俺に投げた

ギリギリキャッチしてありがたく貰う

『・・・心操くんの戦い見てさ、やっぱり思ったよ。君の力は傷付ける力じゃなくて守る力だって』

そう言ってAは急に俺に抱きついた

すると俺とAの体が青い炎に包まれていた、熱くはないほんのり暖かい炎だ。

『傷を癒す、炎の力。最後投げ飛ばされて背中打ってるでしょ？』

そんな事を呟くAの表情はとても綺麗で


『・・・じゃあ心操くんの分まで勝ってくる』

少しして離れたAは笑顔だった









その表情を見る度に顔が熱くなる気がするのは何故なのか、俺は知らない振りをする







せめてAに勝てるまで

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