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「変な使い方だった？」
「ううん、合ってるよ。ただ、沢山勉強したんだなって思った」
「あまり使わないの？」
「うーん、俺らの年の人はあまり使わないかな」
「代わりになんて言うの？」
ペットを見るような眼差しで目を三日月にしたジェノくんは私から視線を外すと、顎に手を当てて数秒考えていた。そして「『もどかしい』かな」と言った。その響きは聞き覚えがあるものだった。それ、と口を開くとこちらを見た三日月と目が合う。
「ロンジュナがよく言ってるでしょ？」
「あ、そっか、ロンジュンくんが言ってるから聞き覚えがあったんだ」
「さっきの言葉とは意味はちょっと違うけど、ほとんど同じだよ。ほら、言ってみて。『もどかしい』」
リピートアフターミー、とのんびりした声が耳に入る。ジェノくんの声を真似するように、もどかしい、と言うと、よくできました、と微笑まれた。
「Aちゃんはジェミナのことになると『もどかしく』なるね」
「ねえ」
「ふふ、なに？」
「ジェノくんの意地悪」
「…あ、それドンヒョクから教わったでしょ」
「え、なんで分かったの？」
「そういう言葉は参考書には載ってないから」
「『肩身が狭い』は載ってるけどね」ニコニコと可愛らしい笑みを浮かべながらも、彼の発言はロンジュンくんみたいで、仕草はドンヒョクくんみたい。今日のジェノくんはなんだか変だな。ここにいないはずの2人がうっすらと見える感覚すら起きてしまうほどだ。
そうしているうちに、段々と私の家が近づいてきた。隣を歩く彼は「その言葉、あまり他の人には言わない方がいいよ」と穏やかな口調で言った。
「えっ、なんで？」
「ちょっと攻撃力が高いから」
「攻撃…力？強いってこと？」
「うん。Aちゃんみたいな子には強力な武器になるね」
曖昧な言葉遣いに言いたいことが全く理解できず、あぁ、またロンジュンくん、と軽く睨む。一方で楽しそうに夜空を仰いで笑った彼は、私の家の前で止まった。送ってくれてありがとうと告げてドアノブに手をかけると、背後から声がかかる。「Aちゃん」
「今度それ、ジェミナに言ってみなよ」
振り返った私に彼はそう言うと、じゃあね、と手を軽く振って夜道に消えていった。
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ジュン(プロフ) - jen（読み垢です）さん» またコメントして下さり感激です…ありがとうございますTT 一区切りというところまでお話が進みますので、是非とも最後までお付き合い宜しくお願い致します！jenさんこそ日々の時間を割いて読んで下さり、本当にお疲れ様ですTT (2023年3月25日 5時) (
レス) @page31 id: 3eac17ee35 (このIDを非表示/違反報告)
jen（読み垢です）(プロフ) - 泣くほど待っていて、読んだら泣けてきました どうしよう…切なくて耐えられないです お話も一旦終わりに近づいているのかな…嫌だな…泣 ジュンさんお疲れ様です (2023年3月23日 21時) (レス) @page24 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - jen（読み垢です）さん» わーー！jenさん！早速お声かけて下さり嬉しいですTT 本にしてくださいだなんて初めて言われました笑 そんな事を思ってくださるなんて感激しておりますTT これからも読んで下さる方が楽しめるような展開になるよう頑張りますね:) 待っていて下さい！ (2023年2月10日 17時) (レス) id: 2f0aad5d81 (このIDを非表示/違反報告)
jen（読み垢です）(プロフ) - ドキドキワクワクしつつの…５泣！他のお話とも絡んでいるし…ジュンさんすごい…本にしてくださいな！で、あちらも各先生の恋愛やらプロポーズやら知りたいし…待ってます^_^ (2023年2月10日 11時) (レス) id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - なんと…ついに5まで来てしまいました…これからも宜しくお願い致します！感想やご意見、ご指摘等ありましたら気軽にお声掛け下さい！ (2023年2月5日 11時) (レス) id: 2f0aad5d81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2023年2月5日 11時
