空模様【橙】

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「お粥食べれそう？」



『……食べる』



昨日何も食べてないに等しいからお腹は空いてた。



ベッドから出て、テーブルの前に座る。




「味は保証できひんけど、一生懸命作った」



『作ってくれてありがとう』




「食べたら薬飲んでや！」


『うん

いただきます…！』



お粥を1口食べてみる。








『……康二くんお店やれるよ』



「え？？笑笑」


『すっごく美味しい！』



「お口に合ってよかった！笑」




誰かが私のために料理を作ってくれたこと自体が久しぶりで、

しかもそれが康二くんで。







熱のせいで忘れてしまわないように願うばかり。





「ずっと体調悪かったん？」


『ううん、ここ数日ほぼ徹夜で原稿してたの

急に納期が早まって』



「え！？今日大丈夫やったん？」



『もう終わったから大丈夫だよ笑


今は修正する所ないかチェックしてもらってるところ』




「無理しすぎやて……

それ食べたらベッド寝ときいな」





『え…』






ー…康二くん帰っちゃうの…？





「大丈夫ずっと居るで

Aちゃん1人にできひんもん


…そんな不安な顔せんといて」





子供をあやすみたいに、頭を撫でてくれる。






いつもよりドキドキしてしまうのは


きっと熱のせい

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