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(dt)
翔太がまったく反省してない様子で電話で呼び出してきた。相談だっていうから任せたけど、やっぱり同席すればよかったかな。
dt「すみません、人を回収してくるのでお待ちいただいてもいいですか？」
『わかりましたー』
タクシーの運転手さんの了承を得て指定された席に向かう。
半個室になってる暖簾をガッと開けると翔太の股の間できもちよさそうに寝る阿部と呑気に壁に寄りかかってビールをちびちび飲んでる幼馴染。
dt「おい」
nb「ん？あっ、やべっ、どかすのわすれてた」
dt「阿部が酒弱いの知ってるだろ」
nb「いや、俺はちょっと話を聞きたかっただけでね？」
dt「ハァ。車待たせてるから説教は後日きっちりさせてもらうわ」
nb「え、」
dt「あべ、おきて」
ab「んぅ〜、りょおた？どこぉ？」
nb「うわっ、あべちゃ、」
肩を揺すると寝ぼけて翔太の股にぐりぐり顔を押しつけた。
…それはさすがの俺でも許し難いな。
dt「俺はこっち」
ab「わっ、」
少し乱雑になってしまったけど腕を引いて抱きとめる。
dt「帰るよ」
ab「うんっ、うふふふ」
うふふふじゃないよ。
nb「おてんばなお妃様をもつ王様は大変だな、アハハッ！」
ヘラヘラ笑う翔太に腹が立つけど今は一刻も早く阿部を家に連れて帰らないといけないから、歩く力もなさそうな阿部をおぶってタクシーに乗り込む。もちろん会計は翔太で。
酔いを軽減させるために阿部の頭を自分の膝に乗せる。当の本人はきもちよさそうに俺の腰に腕を回してすり寄ってきた。
dt「まだ車内だから。ちょっと我慢して」
ab「ん〜やぁだ！」
うん、だめだ。当分禁酒令を出そう。
靴を脱がせて阿部を寝室に寝かせて、冷蔵庫から冷えた水を持って部屋に戻る。
dt「お水飲んで」
ab「しょーたにねえ、マスカットの口移しがよかったよって教えてあげたの！」
普段の阿部はこんな成り立ってない会話はしない。
dt「、そっか。他はどんなこと教えてあげたの？」
ab「んっと、おれがすきな対面座位とりょおたがすきなふかいやつ」
俺の好みまで暴露したのかよ。
dt「口移し、好きなんだよね？」
ab「うんすきぃ」
dt「じゃあ今してあげるよ」
水を含んで顎を掴んで割り開いた口に冷たい水を流しこむと、口の端からそのほとんどが零れ落ちる。
dt「ちゃんと飲まなきゃだめでしょ？いけない子だね、おしおきしないとね？」
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作者名：微.
| 作成日時：2020年8月9日 21時
