42枚目 家族とは（哲学） ページ42
言ったあとに爆弾踏み抜いた気がして口を止める。コネシマはじっと私の方を見たあと
「お前んちは？」
『！』
思いっきり話題を私の方にそらす。逸らされるのは構わないが、私の家か。
『そうだな、私に興味がない家だったな』
兄弟がいたわけでもないが、親は仕事大好き人間で家にはいなかった。ネグレクトほど酷くはない。だけど
『全員が空気だったよ。』
何しても何をさせても何やっても、誰も何も言わない。両親が話してる姿すら、私の記憶にはほぼない。
「・・お前もそうなんか」
『？』
「俺の家も似たような感じやなぁ」
それ以上は言わずに口を閉じる。悲しい目をしておるなお主。
「大事なのはコミュニティやな、やっぱり」
『それは少し賛成』
血の繋がりは呪いのようだが、見えない繋がりは魔法のようだ。
「変なところで意気投合したな！」
『いやはやまったく。』
「今度飲みに行こうや」
『何話すの』
「コミュニティの重要性についてやな、うーん」
そこまで重要視はしてないが、少し面白そうだな。鬱に美味しいお酒持ってきて貰って。
「お前のとこの世界ってどんな感じなん」
『んー・・いうてここと変わらない。少し世界観が違うわ。移動手段とか』
「馬車以外に何があるん」
『車』
「え、なにそれ」
『車っていうのはね』
「な、なんかほんまに別世界やな」
一通り世界観を話すとコネシマは疲れたように息を吐く。
『こっちのほうが別世界だけどね』
「おもろいなお前の世界！」
『いやそれこっちのセリフ』
こっちの世界が私にとって新鮮そのものなんだが。
ガチャ、ン
『え』
「！」
嫌な音と同時にコネシマは立ち上がり、ドアノブに手を伸ばす。がたがたとドアを揺らすが、震えるだけで動かない。
「誰や！！！」
声をかけるも応答はない。コネシマは舌打ちをして、ドアに体当たりをする。
『何してんの！？』
「鍵かけられた」
『なんで！？』
「ちょっと黙ってろ！！」
コネシマは耳をドアにつけて目をつぶる。何かが聞こえたのか、顔を離してため息を一つ。
「女やな」
『は？』
「嫌がらせちゃうか。そろそろダンスの時間やし」
『うっわまじで』
コネシマはドアを壊そうと奮起するが、壊れない。硬そうだしな。
『椅子使う？』
「おう貸せ。大きな音出すわ」
『無線は？』
「隣国のパーティに持ってけるか。疑ってると思われるやろ」
何か起きるか何か起こすと思われるのか。何それ面倒臭え。現に起こされてんだがこれ責任誰が取るんだろう。
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ねこ娘(プロフ) - うあ〜〜とても面白いです泣いてしまう…正論しか述べない主人公とても好感が持てます、こんな大人になりたかった……主人公を攫ったのが日常組だとわかった時のなんとも言えない笑みの溢れる感覚、素晴らしかったです(マニアック)続きも楽しく読ませていただきます！ (2021年1月18日 2時) (
レス) id: 5a39984025 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり - 会社の説明草 (2020年10月10日 18時) (レス) id: f170f9c90f (このIDを非表示/違反報告)
もちねこ。(プロフ) - まじむりですすきです (2020年8月26日 16時) (レス) id: 060862f232 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。＠str48＆変人系カップル(プロフ) - めっちゃ...好きです。 (2020年8月13日 3時) (レス) id: 024f1c0ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ムギ - 続き待ってます！無理しない程度に頑張ってください！ (2020年7月22日 0時) (レス) id: 93c05af962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2020年3月26日 12時
