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2発目 〃 ページ11

「・・ごめんねぇ」

会計に向かうスーツの男に、友人は小さく言葉を出す。

「勘違いして、好きになって、迷惑だったよね」

人がキレるとき、漫画ではよくブチッと効果音がなる。

あれ本当だ。

私の頭でそれと似た音がなったから。

腹が立ち、腸が煮えくり返り、堪忍袋の緒が切れる。

急に立ち上がる私を、友人は真珠を垂らしながら見上げる。

『あんたは悪くない』
「・・え?」

つかつかとスーツと金髪の二人に近づく。彼らはお会計を済ませ話し込んでいる。

ut「ん?あ、さっきの友達の子。」
kn「どうかしたんか?一応お前らの会計も払っといたで」

金髪の彼はいい人なんだろう。ありがとうございますといってスーツの男を睨む。

ut「な、っ!?」

片方の手で胸ぐらをつかんで固定し、私の手のひらはひゅ、と空を切る。そして

バチン

本気の本気で男を殴る。眼鏡が飛び、彼の頬は腫れて口が切れたのか少し血が垂れる。

呆然としているスーツのラベルを両手でつかむ。

『二度とあの子の前に現れるな。クソが』

暴力に身を任せるなんて最低な行為だが、後悔はない。すこしスッとしたので彼を投げ捨て、彼女のもとに戻ろうと踵を返したとき

ut「待って」

肩を摑まれる。殴り返されるか、と思い手を振り払おうとしたその時

肩に置かれた手が、いつの間にか私の手を握ってる。

『・・・は?』
ut「惚れた」
『は?』
ut「ねぇ君名前なんていうの?」
『はぁ?』
ut「僕と付き合ってくれへんか?」

『はぁぁぁあぁ!??!??』


私の絶叫が店内に響いたのは言うまでもない。

3発目 〃→←1発目 衝撃というには甘く、雷にしては鋭く(ut)



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まうるもち - 好きです....文章が神.....いつの間にか読み終えていた不思議 (2019年10月7日 23時) (レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 紫龍さん» 誤字ですごめんなさい!ご指摘ありがとうございます! (2019年10月3日 6時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
紫龍 - 碧月さん» 失礼します…knさんの2条目『後者裏』って『校舎裏』の事ですか?誤字とかじゃなかったらすみません!! (2019年10月2日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - アルムさん» ご指摘ありがとうございます! (2019年9月29日 9時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - コメント失礼します!碧月さんの作った小説はやっぱ神ですね!途中で気づきましたがemさんの小説の六限目の20行目の「…そらは愛おしさへと…」は「…それは愛おしさへと…」じゃないでしょうか?間違ってたらすみません!更新楽しみにしています。 (2019年9月29日 8時) (レス) id: 9866a4ca3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧月 | 作成日時:2019年9月17日 6時

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