26件目 回りくどいのよりも ページ27
yk「では行きましょう!」
いつでも元気な紫に手を引かれ、歩くのは大学の校舎内。わかりきっていたことだが、人が多いな。
『紫は何を勉強してるの?』
yk「わたしは政経を中心に、社会について勉強してます」
『はぁー』
紫の性は八雲といったか。有名な財閥な気がする。城で開かれるパーティーに父親が出席していた筈だ。なのに屋敷はそこまで大きくない。余計な金は使わないということかな。結構好感の持てる家だ。
yk「・・えっと、ごめんなさい、お名前聞いてなかった」
『あぁ。そちらから名乗らせて失礼をした。私はキョウカ』
yk「キョウカさん!素敵な名前ね」
両手を合わせて軽やかに笑う。後ろに花があっても違和感ないような綺麗な笑顔。
yk「キョウカさんは大学に通ってらっしゃるの?」
『いや、私は家庭教師。大学通う歳じゃない』
yk「え、大人っぽく見えるから私より年上なのかと」
もしかして老けてるって言いたい???いや違うんだろうけど、少し傷ついた。
yk「っと、ここが先生の部屋です」
歩みを止めてドアを向く。ネームプレートには、[エーミール]と書かれている。
紫は元気よくノックをして
yk「失礼します!」
返事を待たずに中に入る。
?「まだ、いいよって言ってない・・」
彼女の行動に慣れているのか、部屋の主はため息を付く。
横は本棚、向かいの壁は窓と小さな勉強机。本や書類がまとめて置かれていて、部屋の主は椅子に座りこちらを向いている。茶色い髪に茶色の瞳を持つ彼は、来訪者を見て驚いているようだ。
?「そちらは?」
yk「あれ?友人さんじゃ・・」
紫は不安げに私を見る。
『あー・・ま、彼とは初対面だよ。どちらかというと連れが知り合いだっただけ』
yk「あ、そういうこと!」
納得してくれてよかった。教授は納得してくれてないけど。
yk「いまお飲み物持ってきますね。」
『ありがとう』
紫は一礼をして部屋から出ていく。エーミールと私は視線が交差し、先に彼が口を開く。
em「取り敢えずお座りください」
『あ、どうも』
出された椅子に腰を掛ける。
うん、気まずい。
em「それで、何の用ですか?」
空気を察したのか先に向こうが話しかけてくれる。
『そうですね・・単刀直入に申し上げますが、よろしいですか?』
em「えぇ」
本当だな?本気で単刀直入に物申しあげるからな?
『国を壊したいので、手伝ってもらえませんか』
em「・・・え?」
1941人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネメ - grちゃん視点のヘラちゃんのシーンマジで鳥肌立ちました...文才神... (5月18日 1時) (レス) @page22 id: eb05b364fd (このIDを非表示/違反報告)
ノコキノ - めっちゃ面白いです!夢主の性格がなんかカッコイイし…!更新頑張って下さい!続き楽しみです! (2022年3月2日 16時) (レス) @page46 id: d2ad17c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
himahima(プロフ) - え...かわいい...好きです (2021年7月28日 4時) (レス) id: aa9925d685 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 今更見つけました()好きです、更新待ってます! (2021年4月3日 1時) (レス) id: c9684e4af6 (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 突然の東方要素(好き) あっ、(この作品)すきです。 (2021年2月1日 21時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:碧月 | 作成日時:2019年9月9日 12時