10件目 彼らの傷は先天ではなく ページ11
この街は国のゴミ箱と形容される。人の営みのある街をそう例える王宮がゴミだというツッコミを何回したか。
gr「王宮から随分離れてるが、いつもはどうやって来てるんだ？」
『さっきのやつに頼んでね。いうて半年に一回とか少なめだけど』
城に出るのは結構骨が折れる。城内と城外の警備を掻い潜る準備やタイミングを整えると半年に一回が限度。
『さて、確かこっち』
「王女様ぁ！」
『うおっ！？』
方向転換しようとした私の腰に2つの衝撃がぶつかる。何事かと後ろを見ると。
『メイ、シキ』
短髪と長髪の兄弟が私を見上げる。
「ほらやっぱ王女様！私あってたよ！」
「僕が先に気づいたんだよ。」
『はいはい』
二人を腰から離し、ホコリを拭ってやる。
『あれ、義足つけたの？やっぱ両足あった方が動きやすそう』
いいでしょ！と片方づつ義足の足を見せつける。メイ。女の子なんだからスカートめくらない。
二人に続くように、家の中から人が出てくる。
「ありゃ、王女さんじゃねぇか。隣の男はこれかい？」
『シレンさん。あのねぇ、貴方小指しかないんだからそんなふうに使うんじゃねぇ。』
「あらあら！いい男！どう？おばさんとか興味ある？」
『息遣い荒いわマレンさん。今日は肺の調子良さそうだけど、無理すんな』
「はぁ！？王女様何いい男連れてんの！！ずるい！」
『あれ、仕事終わったの？そんな顔しないで別嬪が台無しだよ。お薬は飲んだ？』
来て数分で色んな人間に囲まれる。
gr「うわ、なんだなんだ」
「おじさん顔怖い！」
gr「こわっ！？」
おじさんよりもそっちにショック受けるか。
「こわーい！」
「怖いのぉ？」
gr「！」
怖い怖いと言いながら笑う女の子の隣。まだ10にもならない子は不思議そうに笑ってる子の話を聞く。
「んとね、灰色のおめめがつり上がってるの！それでね、なんか背が高い！」
一生懸命女の子に説明するが、一生暗闇で過ごす彼女には伝わらない。
gr「・・・分からないか」
ボソリとつぶやき、グルッペンは彼女の目の前でひざまずく。
gr「触ってみるか？」
「いいの！」
gr「勿論」
グルッペンは女の子の手を取り自分の顔に当てさせる。ペタペタしても嫌な顔一つしない、それどころか女の子に触らせるのが嬉しいといった顔だ。なんか誤解を生むなこの表現。
「お鼻高い！お口ちっちゃくて髪の毛ふあふあ！美人さん！」
gr「レディには劣るさ」
「私って可愛いの？」
gr「あぁ。愛らしい」
言葉に照れて顔を隠す女の子。やばいグルッペン天然タラシ説ある。
11件目 知り合いって→←9件目 馬車降りるときって危なくない？
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ネメ - grちゃん視点のヘラちゃんのシーンマジで鳥肌立ちました...文才神... (5月18日 1時) (
レス) @page22 id: eb05b364fd (このIDを非表示/違反報告)
ノコキノ - めっちゃ面白いです！夢主の性格がなんかカッコイイし…！更新頑張って下さい！続き楽しみです！ (2022年3月2日 16時) (レス) @page46 id: d2ad17c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
himahima(プロフ) - え...かわいい...好きです (2021年7月28日 4時) (レス) id: aa9925d685 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 今更見つけました()好きです、更新待ってます！ (2021年4月3日 1時) (レス) id: c9684e4af6 (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 突然の東方要素(好き) あっ、(この作品)すきです。 (2021年2月1日 21時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月9日 12時
