似てないふたり【JW】

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大毅くんは今日もカッコイイ

前髪を上げてるのがいちばん好きやったけど、ここ最近のサラストヘアがめっちゃドストライク


1度も染めたことの無い黒髪は動く度に靡いてドキドキを加速させる。その髪に触れたくて、近付けば何事も無いようにスルーされる。

台本を読んで集中しているのは分かってるけど、どうしてもくっつきたくて、肩に凭れかかった。香水は付けない人やけど、シャンプーなのか柔軟剤なのか、分からんけど、昔と変わらん優しい匂いがとても落ち着く。





「邪魔やねんけど、」

『私は大丈夫』

「…集中出来ひんから退いて」

『はーい』

「今日はえらい素直やな」

『大毅くんが怒られたら嫌やもん。あっくん膝貸して〜』

「お、ええよ〜」





台詞を覚えるのが大変なのは私も分かる。

流石に引っ付きすぎたと思って、声を掛けてくれたあっくんの方へ行こうとすれば前のめりになる身体


私のシャツを握ってる手は大毅くんの

何も言わずにそのままやから、不思議な空気が流れる。





『大毅くん？』

「……引っ付かんって約束するなら、ここ居ってええから」

『ごめん、抱き締めてもええ？』

「やっぱり来んな、照史のとこ居って」

『なんでなん？！寂しいくせに！！』





やいやい言い始めれば、淳太くんに怒られた。


大毅くんから小さなハートを返された。

たまに出る、大毅くんのデレってめちゃくちゃ可愛いんよね。今日のブログにでも書こう。コソッと。

んふふ、と幸せのあまり笑みが溢れると近くに居た流星に結構ガチで引かれた。





『ねえ大毅くん、やっぱり結婚しよ』

「何でお前とせなあかんねん。まだ淳太とした方がマシやわ」

「俺の方がシゲと結婚なんて死んでも嫌やわ」





今日も、今日とて。

言葉に乗せた私の本気の想いは、彼に適当にあしらわれる。


みんなと笑い合える、それだけで幸せ。

大毅くんの笑った顔が、私の特効薬になってる。

辛い事があっても、大毅くんの笑顔は特別





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