甘さ控えめに【橙】 (ページ6)

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宮近海斗くん

海斗くんと知り合いみたい。

コンビニに行く前ふたりで少し飲んでたらしい。そこで宮近くんはちょっと酔っ払い、彼の荷物の中にはきちんと財布は入ってた。

歩けてるし、呂律も回ってるけど、

海斗くん曰く酔ってるらしい。本来なら初対面の人にあんな風にならないからって。

『お酒って怖いね』

「てか、大丈夫だった？」

『なにが？でも、なんか悪いし、私帰るよ』

「ううん、一緒に飲もう。ちゃかもあんなだし、俺ひとりじゃ介護出来ないから、お願い」

海斗くんは可愛い顔してそんな事を言うんだもん。

こんなお願いに付いていっちゃう私ダメだね。

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海斗くんの部屋に着き、

さっき買った酎ハイと一緒に乾杯した。

暫くして宮近くんは2杯目で潰れてしまいソファに座ったかと思えば、そのまま眠りに着いてしまった。

……どうしよう、何だか凄く気まづい。

…………というか、今の状況なんだこれ。

宮近くんに誘われて、海斗くんの家にいて、

「緊張してる？(笑)」

『そりゃ、うん、してる』

「普通に過ごして大丈夫だよ、あと、お風呂沸かしてるから入っておいで」

たった数回しか会ってないし、

連絡こそほぼ毎日とってたけど、

そんなお互いのこと詳しく知らないのに

なんで海斗くんはこうも何も気にしないんだろう。

「Aちゃん？」

『いや、ううん…いや、うん、あの、帰るから！大丈夫！』

「お酒飲んでるし、何かあったらダメだから泊まって」

『でも、』

「さっきのお礼させて、あと、もうちょっとAちゃんといたいの(笑)」

やだやだ、もう、

ドキドキしっぱなし。

海斗くんの洋服を借りると、やっぱりちょっと大きくて、

洋服からは海斗くんの匂いがして抱きしめられてるような感覚になって尚更ドキドキしちゃう。

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