甘さ控えめに【橙】 (ページ4)

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家に着いて電話番号を登録した。

早速かけてみると、数秒経って出てくれた。

もしもし、と海斗くんの声がする。

『私、Aです、』

「Aちゃん！ありがとうね、電話」

『ううん、今電話大丈夫だった？』

海斗くんともっと話したかった、

そう伝えると、俺もだよ、って同じように言ってくれたことが嬉しい。

自分でも不思議だと思う、

電車で見かける人だったのにこんなにも惹かれてるもん。

「急に電話番号渡したりして迷惑じゃなかった？」

『全然！嬉しかったよ、私こそなんか迷惑だよね』

「ううん、Aちゃんともう少し話したいから」

『ありがとう』

ソファに転がって、海斗くんの声に耳を傾ける。

沢山話して、気付いた頃にはもう寝ないと行けない時間。お風呂にも入ってないし、明日の仕事の準備もしてない。

ラインも追加してていい？

だなんて、最後に海斗くんは言う。

それに頷くとありがとうと言って、またね、だなんて電話を切る。

海斗くんがどんな人なのかとか、

何をしてる人なのか、

全く知らないのに個人情報を教えちゃうなんて、お母さんに知られたら怒られちゃうや。

暫くすれば

おやすみ、明日も頑張ろうね

そんなメッセージがきた。

私も同じようにメッセージを送ると、既読がつきスタンプが送られてきた。

次、また会える日まで頑張ろう。

私の中で海斗くんが虜になってた。

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