甘さ控えめに【橙】 (ページ17)

今日:7 hit、昨日:21 hit、合計:126,885 hit

17 ページ17

・

海斗くんの温もりは泣きたくなるほど優しい

もっと抱きしめて欲しいだなんて欲が出て離したくなくなる。

触れた所から熱くなって

溶けて、なにも考えられない。

絡み合う視線と触れ合う温度

目閉じて、って言われたら期待しかなくて。

言われたまま目を閉じると口ではなくおでこに優しく海斗くんの唇が触れた。

ドキドキしながら恐る恐る目を開くと、すごい近くに海斗くんの顔があって、唇に温もりを感じた。

これは、きっと、

キスされてる、よね。

「……へへ、しちゃった」

『………どうしよう、まって、心臓が、』

「我慢出来なかった」

『……う、まって、やばい、』

「わ、Aちゃん！？」

初めてキスをされた。

はじめての、きす

しかも、海斗くんから。

やだまって、心臓がドキドキしすぎて張り裂けそう。恥ずかしすぎて海斗くんの顔見れない。

「ご、ごめん！やだった？やだったよね！？ほんとごめん！」

『ううん…違うくて、ドキドキしてて今ちょっとやばいの』

海斗くんの顔みたらさっきのことを思い出しそうで、

なかなか胸が鳴り止まない。

･

結局あの後、ドキドキしすぎてまともに話せないまま私の家に着いてしまう。

お互い明日も仕事だから今日はこれでお別れ。

『海斗くん、お願いがあります』

「ん？どした？」

『もう1回、いいですか。』

「え、なにを、」

『キスして欲しいです』

あのドキドキを味わっちゃうと、

もう1回、もう1度だけでも触れて欲しいと思う。

海斗くんの意見も聞かずただ目を瞑って待ってた。

……けれど、聞こえたのはカメラのシャッター音で驚きながらも目を開くと海斗くんは悪戯に笑う。

「すっごいぶさいくな顔してたから撮っちゃった(笑)」

『え、まって消して！(笑)』

「ううん、可愛いもん。」

「…今キスしちゃったら帰したくなくなるから、次会った時ね」

最後に爆弾を落として海斗くんは帰って行った。

そんなの聞いたら顔が熱くなるばかりで、死んじゃいそう。

･