煉獄家の長女は家族が居ません。

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『え？』


千寿郎「姉上？ですか？」


どうして千寿郎が居るんだ？

こんな朝早くに？


杏寿郎「姉上！朝早くでないといないと思ったので来てしまいました！」


『懲りない人ですね。
どうして貴方に姉だなんて思われなくてはならないのですか？』


杏寿郎「いや、貴女は紛れもない俺の姉上です！」

千寿郎「……あ、あの姉上…。」


『…ｯ帰ってください。
任務帰りで疲れて居るんです。』


千寿郎「……兄上。帰りましょう。

で、でも！絶対また来ます！姉上！」



もうどうして私を苦しめるの？

どうせ杏寿郎は知らないのでしょう。

私が噂されている事を。





隊士「新しく柱になった陽柱様居るじゃん」

隊士「あー居るなぁ」

隊士「あの人炎柱様の姉貴らしいけど、
炎の呼吸使えない出来損ないって言われてるらしいぜ」

隊士「え？代々炎の呼吸を引き継いできたのに？」



ほら。また聞こえてきた。

私の一番痛いところを突いてくる。


私と杏寿郎は別格なんだよ。


代々炎の呼吸を引き継いできた家系に産まれた出来損ないの柱と、

期待通り炎柱となり、炎の呼吸を引き継いだ柱。


全く違うでしょ？


一緒に居るとそれを思い出してしまうんだよ。


もうそろそろ我慢の糸が切れてしまいそう。

そうなったらもう本当の終わりだよ。

いい加減黙ってくれ。

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