お誕生日 #橘先生 ページ30
Aside
放課後 ー廊下ー
やばい…！！私は早足で社会科準備室に向かった。
今日は橘先生のお誕生日ということで橘先生を社会科準備室を呼びプレゼントを渡そうとしていた。その待ち合わせの時間からすでに2時間が経っている。本当はすぐに準備室に行けるはずだったのに、八神先生や加賀先生に捕まりこんな時間になってしまった。
そしてもっとやばいのが、私はサプライズで先生を驚かせようと私が橘先生の誕生日を忘れているフリをしていたことだ。きっと私が行けば大袈裟に嫌味を言って茶化してくるに違いない。
『着いた……失礼します！！』
私は社会科準備室に着くと勢いよくドアを開ける。
『橘先生……？』
そこには誰もいなかった。
もう帰っちゃったのかな…。だとしたら私、先生にひどいことしちゃった。
『っ……』
私が振り返りドアを開けようとすると先にドアが開く。
橘「A……」
『せ、先生……すみませっ』
入ってきたのは橘先生。私はとっさに謝ろうと口を開くと橘先生に抱き寄せられて口を塞がれる。
橘「俺……嫌われたと思った…」
こんな先生初めて見た…。普段のように明るい先生ではなく弱々しく呟く姿を見ると本当に私はひどいことをしてしまったと胸がチクリと痛む。
『わ、私、本当は先生の誕生日覚えててっ…びっくりさせようと忘れたフリしてただけで……っ！』
橘「……ありがとう。俺、すごい嬉しいよ」
私は涙目で先生に思いきり抱きつくそれを先生は優しく抱き返して頭を撫でてくれる。
いつもふざけているから分からなかった。先生の手は優しくて温かい。
『先生……これ、誕生日プレゼント』
橘「っ！……開けていい？」
私が頷くと嬉しそうに小さな箱を開ける。
橘「わぁ！ネクタイピン！？」
『私が買える範囲のネクタイピンですけど……』
橘「それでも好きな人からもらった物はなんでも嬉しいよ…！ネクタイピンだとさらに！！」
私があげたのはクローバーのついたネクタイピンで、子供の私が買えるような値段のもの。それでも先生は嬉しそうに笑いながらネクタイにつけてくれる。
橘「ねぇねぇ、似合う！？」
『ふふっ……似合いますよ！』
いつのまにか普段の先生に戻っていた。戯けてネクタイピンを見せてくる先生に私は嬉しくてつい口角が上がってしまう。
橘「ふふんっ…ありがとう！A！」
やっぱり明るい先生が私は好きだな。
だから、もう悲しませないようにしないと。
優しい先生のために。
end
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もも - リクエストなんですけど先生が吐いちゃって夢主が看病するってやつできますか？！ (5月28日 3時) (
レス) id: b7a3283ec1 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2021年4月2日 10時) (レス) id: c6c0c2c12c (このIDを非表示/違反報告)
星葵 - とっても面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2020年12月4日 16時) (レス) id: bc45ced7e6 (このIDを非表示/違反報告)
氷牙 - 孫さん» お帰り〜。心配してたよ〜。更新、お互いに頑張ろうね。時々見に来まーす。 (2020年11月17日 23時) (レス) id: f9e508b53a (このIDを非表示/違反報告)
孫(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！また見にきていただいてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年11月8日 8時) (レス) id: 9a97074fe3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：孫 | 作成日時：2019年12月8日 10時
