【金カム】超絶社畜がトリップしてイキイキしだす夢小説 (ページ4)

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しばらく歩くとクリスマスツリーでよく見かける木がたくさんひしめき合う森が見えてきた

もみの木だったか
さすがにこの先に人がいるとは思えず引き返す

あんなに歩いて無駄足という言葉が脳裏をよぎり首を振る

また時間をかけ歩いていると人の足跡を見つけた
足跡は進行方向にずっと続いている

助けを求められると救いがかじかむ足と飲み物を欲する体を必死に動かした

『！』

前方に２人組

足跡の持ち主たちだろう
化粧や身だしなみがなど気にする暇もなく追いかける

『すみません！』

２人が振り向くと驚いたように目を見開いた

『っ！』

喉が乾く
口が開かない

「落ち着いて。さ、これを」

『！！』

水筒に飛びつき口に含む
唇、喉や食道を通る感覚がわかる

途端に血が巡ったように汗が滲む

『ーーはっ、ァ…た、助かりました…』

彼らの服装に珍しさを感じ少し固まった

『ありがとうございます…』

水を飲み視野が広くなり余裕が出てきたのだと感じる

『道に迷ってしまって、すいません。町に行きたいのですがここをまっすぐ行けばつきますか？』

２人は顔を見合わせ再び私を見た

「あ…ああ。この先を行くと札幌に出るよ」

私の問いに口を開いたのは身長の低い中年男。シャツの上から着物を着てコートを羽織っている

『札幌…！！？』

札幌とはあの北海道の札幌だろうか
家はもともと東京。天と地をひっくり返しても寝ぼけて札幌までは来られない

まさか誘拐でもされたのだろうか
それだとなぜあんな所に置き去りにされたのか説明がつかない

一体どうなっているのか頭は混乱するばかり