衣更先輩に連れてこられた! ページ35
IN 保健室
陣「お前さ、そんな歳にもなって恥ずかしくないわけ?」
『・・・あははは!』
陣「棒読みで笑ってもどうにもならないよ。で、なんで膝から血出てるの?」
保健室に行くと、運良く佐賀美先生がいた。
「お前なにやってんの?」という冷たい目で見られたが気にしない。
『木の根っこにつまづいて転びました。』
陣「え、なんで?」
『よそ見して、ボーッとして歩いてたからですかね。』
陣「お前さぁ、「ちゃんと前見て歩け」って前にも言っただろ。」
『そうでしたっけ?』
陣「言いました。前に何もないところで転んで、衣更に連れてこられてただろ。その時に言った。」
『あー、なんか言ってましたね、そんなこと。』
陣「お前その時の記憶ちゃんとある?」
『頭は9割くらい衣更先輩のことでいっぱいだったので、佐賀美先生との会話はあまり記憶にないんですよね〜。』
陣「あっそう。とりあえず手当するから水道で頑張って膝洗ってからそこ座れ。」
『はーい。』
保健室の水道で頑張って膝を洗って軽くティッシュで拭いた後、椅子に座り、衣更先輩に連れてこられた時の事を思い出す。
(確か何もないところで転んだんだよなー?学院に来たばかりで、保健室の場所が分からなくて、たまたま近くを通りかかった衣更先輩が助けてくれたんだっけ。)
『懐かしいな。』
陣「おーい、昔の思い出に浸ってないで足こっちに出せ。」
『痛いのは嫌ですからね!』
陣「はいはい、善処しますよ。」
ピンセットで摘んだ消毒液に浸したコットン的な物を傷に近づけてくる。
『痛いです。もう痛いです。』
陣「まだ傷口に当ててないだろ。」
そう言っていきなりコットンを傷口に当ててきた。
『だぁぁぁ!痛い痛い痛い!!消毒液の量多くないですか!?』
陣「多くないよ。もうちょっと我慢しろ。」
『誰か、誰が助けてー!!』
陣「ちょ、うるさい。消毒液苦手なの、昔から全く変わらないな。」
『だって嫌じゃないですか!凄く染みるんですよ?そして体の奥にジーンと広がる痛み!』
陣「分かったから、少し静かにしろ。あと絆創膏貼るだけだから。」
そして私の膝に丁寧に絆創膏を貼ってくれた。
陣「はい、終わり。ほら、帰った帰った。」
『えー。』
陣「『えー』じゃない。次は転ぶなよ。」
『頑張ります!ありがとうございました!』
陣「はいよ〜。」
保健室を後にし、教室に向かった。
136人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:するめ | 作成日時:2022年2月21日 20時