【僕のヒーローアカデミア】命懸け少年 Part4 (ページ11)

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名探偵トガちゃん～相方は使えない～ページ11

渡｢えー！腕無し君ここにいないんですかぁ！｣

死穢八斎會加入(仮)直後。渡我は開口一つ目に、彼女等のボスから言われた｢腕無しの事を探れ｣について、その場の人間に尋ねた。死柄木はもっと内密に行動して欲しかったであろうとは思えるが、渡我には伝わらなかった。分倍河原は一緒になって｢嘘だ！｣などの言葉をあげていた。

ク｢死柄木に言われたんですか…やれやれ、何故そんなにもあの子のことが引っかかったのやら…｣

渡｢そうです！弔くんが廻輪ちゃん以外に興味を持つなんて普通有り得ませんので！トガも気になります。カアイイですか？その腕無し君！｣

ク｢ふむ…｣

クロノは内心動揺した。死柄木、お前は気づいているのかと。もしそうだとしたら奴の廻輪に対する執着は想像を凌駕するものである。感覚で人を見抜いたということになるのだから。腕無し＝死合廻輪だと判明したら彼等連合は何をしでかすかわからない。
幸いかどうかは不明だが、廻輪は今大人しい(････)。固く閉ざされた深層の部屋から出ることは無いだろう。それに、出されることは無いだろう。彼を閉じ込めた者以外の人物には。

ト｢でも若頭の愛人なんだろ？一緒に居るのが普通じゃないのかぁ？｣

年頃の女の子らしい事を言う。渡我が言うなら許されるが、お前の発言とはな分倍河原。

ク｢夢見られるような関係じゃあないんでね、あのお二人は。｣

それは事実であった。

渡｢ちぇーお会いしたかったのに…あ、じゃあ今どちらに？｣

ク｢ウチが所有する別の施設に居りやすよ。詳細は申せやせんが。｣

ト｢ケチ！そうだよな～｣

会話のできない男だ。玄野は挨拶をさっさと済ませて主のもとへ戻った。

…

渡｢ねぇ仁くん｣

ト｢何だいトガちゃん｣

二人残された部屋の中、カパリと渡我の口が開いた。

渡｢私考えたんです…好きな人と離れ離れになるなんて有り得ません。オーバーホールくんはその子を私達から隠したいから嘘を吐いたのですよ。｣

ト｢そんな事はねぇだろ！俺もそう思うぜ。｣

頭に思い浮かぶは彼等のボスと彼の姫君の事。彼等が頼りにしている情報屋義爛さえ知り得なかったその行方。何者か(･･･)によって囲われたと考えるのが妥当ということだ。

渡｢つまり…腕無し君＝廻輪ちゃんだと思うんです！｣

どんな女も色恋沙汰には鋭いものだった。

ト｢…って、おいおいトガちゃんそれは考え過ぎだぜ～！｣

渡｢あ、やっぱり？｣

生憎、周りの男は鈍い。