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時間もいい頃、
歓迎会はお開きになる。
「もう一件行きましょ〜」
覚束無い足でそんなことを言う佐野くん。
『ダメです。明日もお仕事でしょう』
「でもお昼からっすもん」
『お昼までには完璧な佐野くんで居て欲しいんです』
照れながらもむすっ、と口を尖らせて電柱に抱きつく。
そんな佐野くんの頭を叩いて車に押し込む末澤さん。
ついでに他の人も送ってくで、と駅組と車組に分かれて解散。
家に着いた頃にはもう日付が超えていた。
「おはようございます！完璧な佐野晶哉です！」
昨日、あんな状態で忘れてるかと思いきや、
しっかりと覚えていた佐野くんになんだか母性本能を感じる。
挨拶を返して今日のスケジュールを振り返ろうと手帳を開く。
「立花さん、今日はいつもの格好なんすね」
『え、あ、うん。まあ、この格好が一番落ち着くっていうかさ？』
本当はただ、昨日の服以外にオシャレな服を持ってないだけ。
でもそんなこと、佐野くんを前にしては口が裂けても言えない。
頭の中で言い訳をしていたらにやにやと笑う視線を感じる。
『な、なに？』
「立花さんがタメ口だ〜って思って」
『え、あ、ごめんなさい！！失礼でしたよね！？』
「違う違う！そうじゃなくてさ、あ、じゃなくて、
そうじゃなくて…ですね？」
何か弁明をしたい様子だが、敬語とタメ口が混ざっている。
『タメ口でいいですよ』
「じゃあ、立花さんもタメ口使ってください！」
『それは…』
渋る私に、佐野くんは言う。
「今、一瞬距離が近くなった気がしたんです。
立花さんていつも、俺たちとの間にどっか一線置いてて、
近くにはいるけど決して交わらないっていうかそんな感じがして」
最年少にそんな気を遣わせていたのか。
「だから、今すんごい嬉しかったんです。
気ぃ許してもらえたのかな？って思って…」
それ、他のメンバーもきっと
佐野くんに対して同じこと思ってるんじゃないかな。
『わかった。じゃあ、タメ口で。佐野くんも』
私も仲良くなった気がして嬉しいですよ。
でも、あくまで私たちは、アイドルとマネージャー。
その一線だけは決して越えてはいけない。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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大和ゆうひ(プロフ) - namanaさん» ありがとうございます！末澤のみならず、皆さん良い方でデビューして欲しいですね！ (2022年6月2日 6時) (
レス) id: 244404b707 (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - 分かります！私も最近末澤さんに惹かれました！！笑 これからも更新楽しみにしています(^^) (2022年6月1日 23時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：良ゑ組 x他1人 | 作成日時：2022年5月23日 0時
