混 ぜ る な 危 険 【佐久早聖臣】

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窓側の一番後ろの席は結構良かった。







周りも騒がしい奴がいないし、




外の風も入ってくる。







でも、やはり前を向いていると見てしまうのは朔間の方。







朔間の周りは俺の周りと違って騒がしい奴らが集まり、お祭り騒ぎみたくなってる。







男子に囲まれ、俺に向けるのと同じ笑顔を向ける朔間。







誰にでも平等に優しいのはアイツのいい所だけど、




そんなところ見たくない。







恋愛小説とか、恋愛ソングとかでよくある、





“誰にでも平等なのは好きだけど、



自分にだけじゃないのが悔しい。”







その気持ちが初めて分かった。







朔間には、あんな騒がしい奴の方が合っているのかもしれない。






いや、自分と同じような性格の奴といた方が楽しいに決まってる。







好きって認めた途端席が離れた上に、





あんなに楽しそうに他の奴らと話してる朔間まで見せられて、






ほんと、痛い上の針。







こんなになるなら、好きなんて気づかなくて良かった。







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