１話 ページ2
今日は中学校の入学式。
早速、アタシはクラス確認の為に正門へ向かう。
クラス確認と言ってもここは私立校だし、同じ小学校だった子もあんまり居ないので、組を確認する為だけに見に行くような物。
沢山の生徒の名前が書いてある中、アタシの名前を探す。
...あった。
１年３組か。お、同じ学校だった子の名前もある。やったね。
クラスも確認したことだし、上級生に道を教えてもらって教室に行こっか。
アタシは上級生の人に声を掛けようとした。
けれども、あるものが目に入ったのでそれを一旦やめた。
背の低い男子がそわそわしている。
ああいうの見るとからかいたくなっちゃうんだよねアタシ。
「ねーねー、何してるの？」
からかいたい気持ちと、ちょっとした好奇心を持ってアタシはその男子に声を掛けた。
「いや、何でもないよ」
その男子は慌てて答えた。
その様子が面白くてたまらなかったのでアタシは追い打ちをかけてみた。
「えー、そんなに慌ててるのにぃ？解決しなかったらどうするの？」
「えーと...」
男子は頭を抱える。
すると、少し顔を赤くして、俯きながら言った。
「教室の場所が分からなくて...」
理由が可笑しくてたまらない。
アタシは込み上げてくる笑いを堪えながら言った。
「そんなの上級生の人に聞けば良いじゃん！ほら、皆あそこでスタンバってるよ？仕事だから」
アタシは自分の言いたいことだけ言って駆け出した。
「すみません、１年３組の教室を案内していただきたいんですが...」
「あ、俺も１年３組です！」
上級生に案内してもらおうとすると、さっきの男子が声を張り上げて言った。
今度こそ吹き出してしまった。
「じゃあ、行こっか。下駄箱はあっち」
戸惑いながらも上級生はアタシ達を案内してくれた。
歩きながらアタシは訪ねた。
「ねー、アンタ、名前は？アタシは夏生叶恋」
「え？あ、俺は緒方優斗」
「よろしくー」
「...うん」
そんな短くてシュールな会話をしてると、もう教室についていた。上級生はここがあなた達のクラスだよ、と言って立ち去った。
その背中に、「ありがとうございます」と言ってアタシと緒方は教室に入った。
教室のドアを開けた瞬間、皆の視線がこちらを向いた。
アタシはその視線を流しながら、黒板に貼ってある名簿を見て席についた。
隣の席は緒方だった。
面白いヤツが隣に居てくれるお陰で面白い中学校生活になりそうだな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花蓮(プロフ) - 少しでも興味を持ってくださったら「オリキャラ・夢主作ります」で調べて、コメント下さい！ (2017年9月17日 13時) (
レス) id: 5f15bb39d2 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮(プロフ) - 初めまして！花蓮という者です！普段は「きゃらふと」様を使って、女の子を作っています。突然で申し訳ないのですが、夏生叶恋ちゃんを作っても良いでしょうか？気に入って貰えたら使って貰って構いませんし…是非考えておいて下さい！ (2017年9月17日 13時) (レス) id: 5f15bb39d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リオ | 作成日時：2017年9月14日 17時
