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「ちょっとA。俺たちがどれだけ心配したか…」
「ごめんってば。いやあ、丸2日も何も食べてないとお腹すくね!」
「本当もうなんなの…」
神威が疲れと呆れで机に突っ伏す。俺はバクバクと食べているこのアホに聞きたいことがたくさんあるので、とりあえず「なんでここにきた」と聞いた。
「なんか、神威くんの鼻を啜ってる音とか、高杉が私の手を握ってる感触とか、そうくんの嗚咽聞いたらさ」
「ーーー起きなきゃって思った」
「そしたらこの時間帯でさ。お腹すいて我慢できなかったから、全部引っこ抜いてここまできた」
「…あそこ三階じゃねェか」
「そこなんだよ!ビーってブザー鳴るし、どうしようと思って、そしたら丁度大きな木が窓の外にあったから、痛かったけど思いっきりジャンプして、その後はタクシー」
「…はァ」
その話を聞き、神威はギョッとして、Aに「お前本当度胸はあるよね」と言う。度胸どころの問題じゃないと思うが、俺はとりあえず呆れた。
「あそこで神威くんが助けてくれなかったら死んでたかも。ありがとね」
「…ねェ、あんまり無茶しないでよ。」
「神威の言う通りだ。お前は自分の命を粗末にしすぎてる」
そう言うと、Aは食べるのをやめて「…ごめんなさい」と謝る。その姿をみて、俺はソイツの頭を撫でてやった。
「あの猫、放っておけなくって」
「…ったく、病院に帰ったらお前、めちゃくちゃ怒られるよ」
「じゃあ今のうちに幸せな思いしとかないとね!」
「意味わかんねェよ」
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ミズキ(プロフ) - ミカさん» ありがとうございます!不良コンビが親友だったら自由だろうなあと思いこの2人にしました!笑 不定期更新ですが応援宜しくお願いします! (2019年9月21日 10時) (レス) id: db1738cc34 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 高杉と神威が親友なんて最高じゃないですか!でも、沖田君切ないですね...続きがとても気になります。更新無理せず頑張ってください^^楽しみにしてます! (2019年9月20日 21時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミズキ | 作成日時:2019年9月14日 13時