元花柱の女の子

22話 ページ25

「！！」


生得領域が閉じた…、あとは虎杖さんが戻ってくれば…



宿「虎杖(やつ)なら戻らんぞ」



「っ！…それはなぜ？」



宿「そう脅えるな。今は機嫌がいい、少し話そう。」



多分、話し終わったあとは確実に殺しにかかるだろう。



宿「なんの縛りもなく俺を利用したツケだ。俺と代わるのに少々手こずっているようだ。

しかし、時間の問題だがな。そこで、今俺にできることを考えた。」



「…？」



虎杖さんの服をビリビリに破き、胸元に手を勢いよく入れた。


そして取り出したのは心臓。



「…へぇ、虎杖さんを人質にする訳？」



もうこれは、虎杖さんではない。


心臓がないのだから代わったとしてもすぐ死んでしまう。




無くなった腕が戻っているのだから、

家入さんと同じように反転術式が使える。



ということはなんの遠慮もいらない。



宿「ｹﾋｯ 察しがいいな、気に入ったぞ。

俺と代わることは死を意味する、そして駄目押しだ。」





宿儺の指…！





宿「さて、晴れて自由の身だ、脅えていいぞ。特に理由はない。」




伏「あの時と立場が逆転したな。虎杖は結果的に自分が死んでも戻ってくる。」



宿「買いかぶりすぎだな。こいつは他の人間よりも強くて鈍いだけだ。

断言する、やつに自死する度胸はない。」





少し考えた伏黒さんは式神の鵺を出し、飛び出した。



それを合とし、私も攻撃に加勢した。




宿(面白い、式神使いである本人が来るとは。だが近接はこの女の方が出来ている。)




「花の呼吸 肆ノ型 紅花衣」ｻﾞｸｯ!



宿「っ！貴様まさか…！」



「拾ノ型 蕾」



伏「『大蛇』畳み掛けろ！」




伏黒さんの大蛇が宿儺に噛みつき持ち上げた。


鵺と同時に攻撃するも、大蛇が破壊され全くダメージがなかった。




宿「言っただろう、広く使おうと」



「伏黒さん！」



伏「っ！！」




伏黒さんが投げ飛ばされたっ！


まずい…空中だったら確実にやられる！



案の定空中でも殴りとばされ私の方へ飛んできた。




「っ…」


伏「わりぃ…」


「式神、閉まっておいた方がいい」


伏「…あぁ、」



宿「お前の式神は影を媒体しているのか。


そして小娘は術式ではなく、呼吸法。」





『っ！？』





何故、呼吸法と分かった？



鬼殺隊に関連することは高専の中で五条先生しか知らない…


まず知っている人も少ない中で何故宿儺はそれを知っている？





頭が混乱した。

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