■■■■ ページ11
貴女「あ゛っ、」
思わず足をもつれさせる。それほどに壮絶なものだった。
だがこれだけはわかる。
.
こいつは、初めから私の願いを聞くなどなかった。
.
私が引き換えに復讐を望もうが望むまいが、私のクラスメートや両親は殺されていたのだ。
事故に見せかけて、事件に見せかけて、こいつが、殺したのだ。
貴女「どうして！！！！」
神「殺さないでほしかったの？」
ぐちゃぐちゃの感情のまま怒号を飛ばすも、微笑んだまま、なんの罪悪感も感じてないと言ったふうに彼は言った。
、
神「自分で殺したかった？」
貴女「違う」
神「もっと苦しませたかったかな」
貴女「違う！！」
神「じゃあ何？」
言葉が出てこない。
.
神「殺してほしくなかった？」
.
押し問答の末に、彼から出てきたのはそんな一言だった。
.
.
違う、違う、と私は否定し続けた。
その間にも呻き声が聞こえ、眠りこけていた藍川が目を覚ます。
文香「……何これ、ここどこ？」
そういい当たりを見回した彼女が、私を見た瞬間に目を見開く。
文香「風月！？死んだはずじゃ……！」
驚愕の表情を浮かべる彼女に、神が耳打ちをする。
その瞬間、彼女の表情は怖気を感じさせるものに変わった。
文香「へぇ、そっかあ」
藍川はゆらりと立ち上がり、どこから取り出したのかもわからないカッターの刃をカチカチと鳴らす。
文香「お前、逃げたんだ」
そういいこちらを睨む彼女の顔を見て、息が詰まる。
.
彼女は私に向けて怒鳴り散らす。
.
文香「満足だった？ねぇ、お前のせいで私は死んで、沙羅たちも先生も死んだ！！お前の両親もだよ！！
お前が殺したんだ！！
お前が逃げなければ誰も死ななかった！！
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そのくせ自分はこんな場所で友達と仲良しこよししてたって訳？
.
なんだよそれ、ふざけないでよ。
.
.
お前のせいでみんな不幸になったのに、自分を正当化して気持ちいい正義感に浸ってんじゃねぇよ。
お前のそういうとこ、ほんと吐き気がする。
自分は不幸ですって顔して、被害者ヅラして、自分を変えようともしないで他人を犠牲にするんだ。
.
また誰かを不幸にするの？疫病神みたい。
ほんと生きてる価値ないよ、お前。
.
.
ねぇ、さっさと死んだら？」
その言葉が吐き出された瞬間、私の中で何かがプツンと切れた音がした。
私は彼女に飛びかかり、殴っていた。
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革ベルト
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柑橘 - この作品が一番好きなんです！いつか最新される日を願っています…！ (3月13日 15時) (
レス) id: 9eaae6032f (このIDを非表示/違反報告)
もち米マン(プロフ) - 更新がありますように…！(*´･ω･) (6月11日 3時) (レス) @page26 id: 483e70a4e0 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん - 更新待機中(*・∀・)つ (5月24日 21時) (レス) @page26 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
光陰矢のごとし(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。個人的に天女ものが大好きでこの作品を読ませていただきましたが、とても読み応えがあって、続きが気になります笑これからも更新頑張ってください！！ (2023年1月2日 22時) (レス) @page26 id: 04bb5063ad (このIDを非表示/違反報告)
にょきにょき(プロフ) - コメント失礼します。3回ほど読み返しましたが設定から内容ストーリーも新鮮で斬新でとても好きです。下級生、くのたまちゃん達が好きなので読んでいてとても嬉しい？わくわくしております！主人公ちゃんには幸せになって欲しいと思いましたね← 更新応援しております！ (2022年9月25日 9時) (レス) id: 7282b40af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉夜月 | 作成日時：2022年1月7日 1時
