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そのままキョトンとしてたら、すばるくんの顔が近付いてくる。
唇を合わせてくれる……と思ったのに。
「あっぶな。経口感染するとこやった」
看病してる側が熱出たら大変やなって、少し突き出してた僕の唇をふにゅと摘む。
「むぅ……」
キスくらいって思うけど、僕を見るすばるくんの目があまりに優しいから、というか唇塞がれてるからやけど、黙って我慢する。
「あの程度で熱出してんやから、最後までやっとったらお前それこそ臍で湯沸くくらいの高熱やったんちゃう」
って笑ってるけど。
ことわざの使い方ちょっと間違ってるし。満足気に笑ってるから言わんけど。
「ちょっとずつな」
って、また次があるみたいな言い方するから。
「そんなすぐに“すばくん”貰えると思うなよ」
って、僕の罪悪感を拭うような言い方するから。
もっともっと、すばるくんの虜になって
もっともっと、すばるくんに甘えたくなる。
「声カスカスやし、水取ってくるわ」
離れていくすばるくんの服の裾をギリギリで掴む。
水なんかいらんから
もっとずっと近くにおって。
「……みず、いらんから…ちゅー、して、ほしい」
僕を駄目にするのは、きっと絶対、すばるくんのせい。蕩けそうなくらい甘い、すばるくんのせい。
「ほな二人で熱出して、明後日会社休むか」
すばるくんが熱出しても、僕が看病するし
二人で熱出たら、一緒に寝ればいい。
甘えたくなって思考回路が馬鹿になるのは
熱のせいか、はたまたすばるくんのせいか。
そんなんどっちでもいいから
今は溶けて蕩けるキスをちょうだい。
とける、とろける END
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神流(プロフ) - 杏奈さん» 一応、『今夜このまま』というタイトルで書かせて頂いておりますが、もしかしたらログインユーザーでないと見つけられないかも知れません...こちらのサイトの決まり上申し訳ないです(泣) (2019年2月26日 16時) (レス) id: eb9eb7727a (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - 裏短編集読みたいのにもう長らく見つけられてません(泣) (2019年2月18日 22時) (レス) id: ef58cf710e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神流 | 作成日時:2018年11月15日 12時