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次の瞬間、血相を変える。
「ま、待ちたまえ相澤くん!!」
慌てて両手を伸ばし、相澤の進路を塞ぐ。
「落ち着きたまえ!今のは比喩だろう!?比喩だよね!?」
相澤は無言のまま、オールマイトを見る。
その目は眠たげだが、完全にキレている目だった。
「比喩です。七割」
「七割!?」
オールマイトの声が裏返る。
「十分すぎるほど危険だ!!君は教師だぞ!?
しかも担任だ!!」
相澤は深くため息をつき、首の後ろを掻く。
「……分かってます」
「分かっていて“殺してきます”はダメだ!」
「“社会的に”殺します」
「言い換えてもダメだ!!」
演習場の空気が、微妙に張りつめる。
1-Aの生徒たちは前を向いたまま、
(なんか後ろでヤバい会話してない?)
という雰囲気を全身で感じ取っていた。
相澤は視線を外し、空を仰ぐ。
(逃げたな、あいつ)
脳裏に浮かぶのは、黒いバイク、気だるげな笑み、
「善処する」という曖昧な返事。
「……終わったら連れ戻します」
低く、確定事項のように言う。
オールマイトは額に手を当てた。
「“連れ戻す”ならまだいい……
頼むから穏便に……!」
「努力します」
「“努力”で済む話じゃない!」
相澤は踵を返しながら、ぼそりと呟く。
「……生徒指導、初日から最難関だ」
オールマイトはその背中を見送りながら、
小さく、しかし切実に思う。
(あの少女……本当に、とんでもない爆弾を抱えた生徒だ)
そして同時に、その爆弾を真正面から管理しようとしている
相澤の苦労を、嫌というほど理解してしまっていた。
この日のヒーロー基礎学は、授業内容以上に、
「欠席者一名」が全教師の神経を削る回として、
静かに記憶に刻まれることになる。
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鈴カステラ(プロフ) - Muさん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (1月17日 22時) (
レス) id: 4bba896066 (このIDを非表示/違反報告)
Mu - すいません七話でした (1月17日 22時) (
レス) @page7 id: 5ef27b7515 (このIDを非表示/違反報告)
Mu - すみません。八話の最後の当たりリリカになっているんですけど、、 (1月17日 22時) (
レス) @page7 id: 5ef27b7515 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 神作をありがとうございます!更新待ってます! (1月14日 13時) (
レス) @page28 id: 48c0cfb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴カステラ | 作成日時:2026年1月5日 19時


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