検索窓
今日:395 hit、昨日:1,015 hit、合計:143,013 hit

18 ページ18

次の瞬間、血相を変える。
「ま、待ちたまえ相澤くん!!」

慌てて両手を伸ばし、相澤の進路を塞ぐ。
「落ち着きたまえ!今のは比喩だろう!?比喩だよね!?」

相澤は無言のまま、オールマイトを見る。
その目は眠たげだが、完全にキレている目だった。

「比喩です。七割」

「七割!?」
オールマイトの声が裏返る。

「十分すぎるほど危険だ!!君は教師だぞ!?
しかも担任だ!!」

相澤は深くため息をつき、首の後ろを掻く。
「……分かってます」

「分かっていて“殺してきます”はダメだ!」

「“社会的に”殺します」

「言い換えてもダメだ!!」

演習場の空気が、微妙に張りつめる。

1-Aの生徒たちは前を向いたまま、
(なんか後ろでヤバい会話してない?)
という雰囲気を全身で感じ取っていた。

相澤は視線を外し、空を仰ぐ。
(逃げたな、あいつ)

脳裏に浮かぶのは、黒いバイク、気だるげな笑み、
「善処する」という曖昧な返事。

「……終わったら連れ戻します」
低く、確定事項のように言う。

オールマイトは額に手を当てた。
「“連れ戻す”ならまだいい……
頼むから穏便に……!」

「努力します」

「“努力”で済む話じゃない!」

相澤は踵を返しながら、ぼそりと呟く。
「……生徒指導、初日から最難関だ」

オールマイトはその背中を見送りながら、
小さく、しかし切実に思う。

(あの少女……本当に、とんでもない爆弾を抱えた生徒だ)

そして同時に、その爆弾を真正面から管理しようとしている
相澤の苦労を、嫌というほど理解してしまっていた。

この日のヒーロー基礎学は、授業内容以上に、
「欠席者一名」が全教師の神経を削る回として、
静かに記憶に刻まれることになる。

19→←17



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
310人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鈴カステラ(プロフ) - Muさん» ご指摘ありがとうございます!直しました! (1月17日 22時) (レス) id: 4bba896066 (このIDを非表示/違反報告)
Mu - すいません七話でした (1月17日 22時) (レス) @page7 id: 5ef27b7515 (このIDを非表示/違反報告)
Mu - すみません。八話の最後の当たりリリカになっているんですけど、、 (1月17日 22時) (レス) @page7 id: 5ef27b7515 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - 神作をありがとうございます!更新待ってます! (1月14日 13時) (レス) @page28 id: 48c0cfb182 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴カステラ | 作成日時:2026年1月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。