コンビニの常連客が推しだった件について[ま/ふ/ま/ふ]

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｢ぇ…そうやったん？てっきり絶交とかされちゃうのかなって思ってた、される前に急いで俺の気持ち言ったんやけど…迷惑、やった？｣

｢迷惑、では無いよ…坂田くんの気持ちは凄く嬉しい。でも坂田くんには何十万人ものファンが居るけでしょ？リスナーさんを大切にしようよ。私なんかを好きになっても意味ないんだから。｣

｢そんなことない！…初恋やったんよ、Aが。会う度にドキドキして…こんな気持ち初めてだった、俺が歌い手になれたのもAのお陰やし、だから俺にはAが必要で…｣

想ってくれる気持ちは凄く嬉しい。でも私は生まれてから一度も人を好きになったことがが無い。もちろん、憧れたり、カッコイイって思ったりすることはあるけど、そこから進展がないのだ。

｢……そんなに、まふがいいん？｣

坂田くんはどうしてすぐにそういう判断になるのかな、さっきの天月さんの時だって…

｢Aはまふが好きなんやろ…？だって、まふと話してる時のA、俺とかと話す時よりも凄く幸せそうやもん。｣

｢好きって…よく分からない。確かにまふくんと話すのは凄く楽しいよ、でも坂田くんと話すのも凄く楽しい、だからよく分からないの。｣

｢好きっていうのはな…一緒にいるとドキドキにして、他の人と話してる所を見ると胸がギューって締め付けられるんや…俺と居て、こんな気持ちにはなったことなんて、ないやろ？｣

悲しそうな顔をして言う坂田くん。私は坂田くんのことを今まで男という目で見たことが無かった。それは今も変わらない、坂田くんは私からしたらただの友達で…きっとそれは私が生まれ変わるまで変わらないだろう。

｢………ごめん。｣

｢へへ、ええんやで、知ってたから。｣

坂田くんの見た事ないくらい悲しそうな顔を見ると、何も言えなくなった。

｢さ、まふの所行っておいで…？｣

｢ごめん、ごめんね、坂田くん。｣

私はまふくんのいる店の中に再び行った。

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｢胸が苦しいや、なんでなんやろ、止めたいのに…いつもこうなって…俺の方がずっと前から…俺の馬鹿。｣

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