7人兄弟の歯科物語3

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歯科医 :
「お口あーんできるかなぁ？」

りゅうせい :
「…できっ、ないっ！泣」

歯科医 :
「じゃあ先生がお手伝いするね〜」

りゅうせい :
「んっ！やっ！」

父 :
先生は器用にりゅうせいの口を開けて、カポっと開口器をつけた。

歯科医 :
「お口診せてね〜。
お、いたいた。
虫バイキンいたよ。
先生バイキンと戦うからさ、りゅうせい君もお口あーんして先生のお手伝いしてね」

りゅうせい :
「やらっ…」

歯科医 :
「ちょっと大きい音するけど動いたら危ないからね」


"キュイーーーン

りゅうせい :
「んっ…泣」

怖い。やだ。
りゅうが泣いてるからか、パパが胸のところをトントンってしながら片手を握ってくれた。


"キュイイイィン

りゅうせい :
「あ"ー！」

歯科医 :
「あ、動かないよー！
動いたらバイキンさんに負けちゃうからね」

父 :
痛いのか動いてしまうりゅうせいを押さえる。

りゅうせい :
「んー！ん"ーー！」

痛いのにパパが押さえてくる…。
りゅうがお手紙捨てたからバイキンがりゅうの歯にいじわるしてるの…？

.


父 :
泣いて暴れながらの治療もようやく終わった。
終わった頃には汗だくのりゅうせい。

診察室の椅子が起こされてから、家についても俺にしがみついて抱っこから離れないりゅうせい。

「りゅうせい？頑張ったね」

りゅうせい
「やだったのぉ。泣」


父 :
結局抱っこされたりゅうせいは、目を真っ赤に腫らしながら寝ちゃったよ。


〜おまけの話

母 :
これに懲りて、手紙を出すようになると思いきや、まだまだ忘れん坊のりゅうくんでした。



〜おしまい

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