7人兄弟の歯科物語3

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じゅんた :
「そんなに痛いの？」

あきと :
「痛いね。
レーザーとかいろいろ治療法はあるけど、これが1番効くんだよね。めちゃくちゃ痛いけど」

じゅんた :
「そうなんだ…」


裕 :
「お待たせー。
さ、やるよ口開けて」

たかひろ :
「ちょっ…まだ心の準備が…」

裕 :
「すーぐ終わるから。
開けて？」


たかひろ :
「…ぁ」

裕 :
「ごめん、ちょっと開けるの手伝うな」

たかひろ :
心の準備ができず、小さめに開けた口をミラーでグイッと大きく開けさせられると、裕君の「いくよー」の声で激痛が走った。

「(ビクッ)んぐっ！」

じゅんた :
足を折り曲げ、手はグーで握りしめたたかひろの顔が歪んだ。
なにこれ痛そ…。

裕 :
「1個終わり。
あと2個頑張ろうな」

たかひろ :
「はぁ、はぁ…。
ちょっ…ちょっと待ってください…苦笑」

裕:
「嫌なことは早く終わらせちゃおうよ」

たかひろ :
「いや、まじ痛いっす」

裕 :
「うん知ってるけどこれ頑張ったらラクになるから。
ささっとやっちゃお？」

たかひろ:
「…じゅんた君…」

じゅんた :
たかひろは助けを求めるように俺の名前を呼んできた。

「裕、ちょっとだけ待ってあげて。笑」

裕 :
「時間経つほど怖くならない？」

たかひろ :
「…そーなんですけど。
あぁ…、やりたくなぃぃー。
あーーーやだぁ！

…はぁ。よし、がんばる！がんばれ俺！
おねがいします」

あきと :
そしてたかひろ君は再び口を開けた。
太ももがお腹につくほど膝を折り曲げて、手は胸の前でグーにして握りしめていた。

裕 :
「いくよー」

たかひろ :
「ゔっ！、、ぅぅう…」

裕 :
「ごめんたかちゃん、これで最後な」
そのまま休憩なしで3個目の口内炎にも薬をつけていった。

たかひろ :
「ん"ぐっ！」

裕 :
「よし終わり！
頑張ったなお疲れ」

たかひろ :
「はぁはぁはぁはぁ…。
い"でー。痛すぎる…(涙目)」

裕 :
「これ3回はしんどいよな。
頑張ったよ」

たかひろ :
「…ありがと..ございました」

裕 :
「いいえ、お疲れ」

じゅんた :
椅子から立ち上がると少しふらつくたかひろ。

「ちょ、大丈夫？」

たかひろ :
「めちゃ痛かった。ははっ…笑」

じゅんた :
赤い目をしながらもわかりやすい作り笑いでそう答えたたかひろ。
「お疲れ、ここ座っときな」

たかひろ :
「ん、ありがとう」

じゅんた :
少しぐったりしながら付き添い用の椅子に座るたかひろの隣に立って、寄り掛からせるようにして体を支えてあげた。

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