悪女は今日も口紅を塗るｰ虞ｰ

±悪女は今日も口紅を塗る± ページ50

・









余談








与謝野さんの異能で半殺しにされながらも

骨の髄まで跡形もなく傷が癒えた今

その治癒の対価として今私は斜めに構えた態度を

取りながら高級の袋を小さな花に差し出す









鏡花｢……これ｣









『贈物じゃないわよ、女はお洒落して磨かないと
想い人に置いてかれるわよ』







リボンで結ばれた箱を開けると



そこには小花に水晶が輝く埋め込められ


心から惹かれる綺麗な簪が入っていた








鏡花｢綺麗｣





『貸しなさい』







彼女は鏡花の長い髪を解き手際よく髪を上げ纏め


簪を差す





光に反射して簪が引き立っている









敦｢鏡花ちゃん凄く似合ってるよ！｣



賢治｢とっても素敵です！｣






鏡を見つめて目を輝かせる









『……そうね。……………用は済ませたわじゃあ失礼』







彼女が帰ろうとすると服を掴み止める









鏡花｢………………有難う大切にする｣









『当然よ貴方が其れを如何に守れるか人間性が試される、まぁ特務課を免職された私に何の権限もないけど』









鏡花｢命は数それとも中身？｣









クルリと鏡花の方を向いて赤い口紅が目に入る









『_______________………境地は揺るがない



命は数よ







でも。』









鏡花｢……？｣









『______________……

最近になって中身も大切だと最後迄私に駒を捧げた彼に教えて貰ったわよ』









悪女は被った王冠を棄て旗を持つ









盤上を賭けた戦は幕を閉じる









『貴方を愛し生きる事の価値を感じ


私は貴方に捧げようかしら……』








虞美人草と書かれた小説を破り土に還す









彼女の周りに咲く雛芥子は笑っていた









死の花ではなく生きることの花









そう、チェスが答えを出した









・









・









・









ご愛読誠に有難う御座いました

自己満塊の内容だったと思いますが

沢山の方に読んで下さり幸甚の至りです。



お気に入り登録等は外しても構いません



何れ文ストの話を基盤に作品を新しく更新したいと

思います


その時は是非立ち寄って下さいませ


又URLは載せときます




本当に悪女は今日も口紅を塗るを



有難う御座いました( ¨̮ )

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←+47．悪女は今日も口紅を塗る

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す