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これまでの人生のあらすじ ページ1






本来私の家の人間には将来鬼殺隊に入ることが決められていた。一家の掟というやつだ。

もちろんそんな家に生まれてしまったからには私とて例外ではない。だが、私には鬼を殺すよりも訓練よりも優先してしまう大好きなものがあった。それが実験だ。

今までは酸などを用いた手軽に手を出せる化学実験をしていたのだが、父はそれに激怒し私から実験道具を取り上げ、より一層厳しい訓練をさせるようにした。

結果を出せれば返してもらえると考えた私はそれはもう毎日腕がもげるのではと思うほど刀を振るい、足がちぎれるのではと思うほど足場の悪い山道を走った。

それにより基礎体力はもちろんのこと戦闘能力も向上

常中訓練なんかも施され、器具返して欲しさに死すら厭わず訓練に励んだ。


それから数年後、父が病死した。
母は私が生まれてすぐに死んでいた。
姉や兄はいるが、私と同じようにしごかれ今は鬼殺隊員だろう。

古参の使用人にすら父は器具の隠し場所を話していなかった。父に聞こうも死人に口なし、今更もう遅いのだ。

それから私は病んだ。
病んで病んで病みまくった。
そしてその反動からか、それまで以上に自分の体を痛めつけた。


その結果が今だ。




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作者名:椿 | 作成日時:2020年1月24日 23時

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