１０５ ページ15
・
「ちなみに、その賭けには勝てました？」
紫「うーん、まあ負けてはおらんよな、Aが今ここにおる時点で」
「え？」
そこにちょうど看護師さんがやって来て
もうすぐ面会時間が終わりだのなんだのを告げて去っていく
紫「送ってく。歩きながら話すわ」
「うん」
私はさっき1人でがむしゃらに走った道を
今度は平野の隣に並んでゆっくり歩いた
紫「俺、意外と諦め悪いタイプみたいでな」
唐突に話の続きは始まった
紫「やから賭けてみた。この賭けが上手く行けば、神様に許された気がするから」
祭りのあとだと言うのに
人通りはビックリするほど少なかった
私はただ平野の横顔を見つめた
「どういうこと？」
紫「もしもスマホに気づいたのがAで、Aが俺の待ち受けに気づいて、ほんでスマホ届けに来てくれて。最後にちゃんとネタばらしできたら、俺の勝ち」
ずっと遠くを見ていた平野は
こちらを向いた
吸い寄せられるように目が合った
紫「だから、今、俺は賭けに勝った」
まあ、スマホを届けに来たのは
廉やったけどな、
そう言って平野は笑った
私は俯いた
「・・・どうして」
紫「ん？」
「どうしてそんなことするん？」
平野といると
自分が自分でないみたいだ
いつもはうるさいとよく注意されるのに
聞き返される程の声量しか出ない
紫「だって、スマホ見てから今もずっと。A、俺のこと考えてたやろ？」
胸がドキッとなった
紫「気になったやろ？」
違う
スマホがなくても
私の中は
いつも平野しかない
次はいつ会えるか
いつ話せるか
そんなことばかりなんやで、
なんて言葉は声にならない
紫「ほら、俺単純」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1358人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きら(プロフ) - こころさん» お返事遅くなりました。。嬉しいお言葉ありがとうございます。お陰様で完結できました(^^♪良かったらこれからもよろしくお願いします。 (2019年1月30日 21時) (
レス) id: 66dcc96454 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - とても丁寧な描写ですごく読みやすくて、すぐに物語に引き込まれて一気に読んでしまいました。何度もキュンキュンするし、切なくなるし…二人が結ばれて本当によかったです！それにアナザーストーリがあって、紫耀くんサイドの気持ちもわかって続きが楽しみです！ (2019年1月28日 22時) (レス) id: 83e4350742 (このIDを非表示/違反報告)
紫耀くん大好き - きらさん» 完結までずっと読み続けます!! (2019年1月14日 9時) (レス) id: 0c4da5f577 (このIDを非表示/違反報告)
紫耀くん大好き - きらさん» 全然大丈夫です!! 忙しいときにすいませんでした!! でも、アナザーストーリーはもともとの『好き嘘』を見ているからこそ面白いですね!!(≧∀≦) 紫耀くんの感じもキュンキュンします!! 長文失礼しました！これからも更新頑張ってください(｀_´)ゞ (2019年1月14日 9時) (レス) id: 0c4da5f577 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - 平野くん大好きさん» お返事遅くなりました、すみませんm(_ _)mそう言っていただけるとほんとに嬉しいです！もうしばらくお付き合い下さい☆ (2019年1月14日 0時) (レス) id: 66dcc96454 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きら
| 作成日時：2018年11月3日 21時
