一般人ですが"飛車"になります。 (ページ7)

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NO.3　1年A組ページ7

そのまま私は１年A組の寮まで連れてこられた。余っていた部屋にあった家具で、部屋には最低限の家具が揃えられているらしい。

私たちがそこに着いたのはちょうど次の日の朝方だった。

見えてきたのは"ハイツアライアンス"。ハイツアライアンスとは全寮制になった生徒たちが暮らす豪華な寮という意味だ。

相澤「ボーっとしてるな、行くぞ。」

貴「クラスメイトに"個性"言っていいの？」

相澤「その判断はお前に任せる。好きにしろ。」

貴「おっけ、その前に風呂借りるねー。」

私はまだみなが寝静まっているドアを開け中に入った。

中の構造は割と単純だったので私は相澤さんからシャンプーとトリートメントを借りて中に入った。まぁ、別に借りなくても良かったんだけど、質量の大きいものを持ってくるのは面倒臭いから。

私は個性を使って"空間"にアクセスし、家から下着と服を持ってきた。

貴「どうせクラスメイトになるんだし気遣いとかいらないよな。」

私は生活の音が鳴り始めた"ハイツアライアンス"で優雅に風呂に入りながら人が進むのを楽しんだ。まるでそれは将棋の駒みたいに感じた。

小さい頃は嫌々だった将棋が今はこんなにも懐かしく感じる。

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今日は、昨日インターン先で起きたあの事件でみなが少し遅めに起きた。夜遅くに帰ってきたクラスメイトを迎えた彼らもそれは同じだった。

そのハイツ内で女子たちが朝から洗面所を利用していた時のことだった。

麗日「あっ、うち脱衣所にクシ忘れとる。」

蛙水「ケロッ、一緒に行きましょかお茶子ちゃん。私も忘れ物しちゃったの。」

芦戸「朝のお風呂場…、私も行くー！！」

葉隠「私も〜！！」

そうして1年A組の女子が総出で脱衣所に向かった。

芦戸と葉隠が先導してワイワイと楽しそうに風呂場に入ってく姿を男子たちも見ていた。特に峰田は、それをどうすれば覗けるのかを試行錯誤していた事だろう。

そんな中、八百万は考えていた。

朝からお風呂場を使ったのが彼女たちじゃないとすると、朝から聞こえた給湯器の動く音の主は"誰"なのだろうと。

芦戸「でね〜、そのおじさんが言うにはもうちょっとで船が」

麗日「み、三奈ちゃん。なんか音しない？」

耳郎「そういえば、…これってシャワーの音？」

女子たちは全員で顔を見合せてすぐに行動に出た。耳郎の個性で人数を把握し、八百万の個性で捕縛武器を創り、中に突入した。