・ ページ11
八百万「こ、個性が使えない…?」
耳郎「あの子の個性でしょ!!」
八百万「何か違いますあの方の個性は…」
ちっ、やっぱり気づくの早いな。
この訓練前に私の個性見せたからたどり着くまでに早い。確実に統率を鈍らせる。とりあえず指揮力高い八百万。それから仕切ってる飯田の二人を確実に詰む。
その時、背中が妙に熱かった。
貴「残念、こっちだよ。」
私はそう言って、後ろで全体を把握していた耳郎、飯田、八百万を捕縛武器で縛り上げた。手際の良さは近所にいた警察官のおじいちゃん直伝だ、簡単には解けない。
そんな事を思っていたら、急に後ろから気配を感じたのでしゃがんだ。どうやらギリギリで避けられたみたいだ。
緑谷「なんか分かんないけど僕だけ個性使える!!」
貴「クソっ、チートかよ!!なんで触れれないんだよ!!」
なんで、なんで。こんな事今まで一度だって…。
個性の中に"なんかいる"だろコイツ。じゃなきゃこんなにアクセスが_"拒否"されることない!!私のアクセスはなんにだってアクセス出来る。そうじゃなきゃ、要素が足りない?
なら、"要素"を増やせばいい。
私は捕縛武器を使って空気を固め自由に空中を動きながら相澤さんの持っていたナイフで手を切り、血を出した。痛いけど、こんなのヒーローになったら当たり前になるんだ。
私は絶対ヒーローになる。私の"玉将"を守るために。
貴「要素を追加、血液800mlと身体機能の一部の使用を制限。周囲の"酸素"にアクセス、酸素濃度を低下。アクセス増加を了承。次に相手の"個性"にアクセスを申請__"成功"。」
心臓がドクンッと大きく動く音がして、視界が大きく傾いた。
次の瞬間、私の目の前が真っ暗になって、目の前にある"全く別の空間"に引きづり込まれた。そこには八つ席があった。座って見えたのはおそらくヒーローだろう。
この人たちの正体はすぐに見当がついた。
貴「そりゃ、アクセス出来ないね。こんな人数に拒否されたら。」
『君かい、僕たちに干渉してきたのは。』
私に話しかけてきたのは気の弱そうな白髪の男性だった。
八つの席で輪になり向かい合うように座っている彼らがただジッと私の方を見ていた。おそらく彼らは個性の中に混じった元持ち主たちの"意識"。
私は"個性"に触れる事で彼らにも触れてしまったのだ。
『嬢ちゃんが俺たちに触ったのは偶然なんかじゃない。』
イカつい顔をした男の人が言った。
562人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:楸 | 作成日時:2022年11月27日 0時