雨が279粒。 ページ7
私は仲間であって仲間じゃない。
ねぇ、磯貝君。片方は仲間だと思っていても、もう片方が仲間だと思ってなかったら仲間じゃないよね?
あの時の私とE組みたいにさ。
「そっか〜、仲間か〜。善かった。」
「中原?さっきからどうしたんだよ。」
「別になーんにも。」
愚かだなぁ。本当に莫迦。
仲間?いとも簡単に壊れてしまうような関係が仲間なの?
如何して判らなかったんだろう。E組がそういう奴等だと。
私もまた愚かだ。
机から降り、自分の席に戻る。そして、先程判らなかった問題について質問する。
何も無かったように、ごく自然に。
「な、中原っ。」
「何?あ、未だ先刻の事気にしてる?もう善いから忘れて?唯の私の自己満足だから。」
「あ、うん。」
其れから中也さんが戻って来る迄と磯貝と勉強した。帰って来たのは、一時間程した時だった。
殺せんせーとのマンツーマンだったからか、非道く疲れているように見えた。
「お疲れ様でした、中也さん。帰りましょう。」
「嗚呼…もう何もしたくねェ…」
「ふふっ。帰ったらゆっくりしましょうね。では、殺せんせー、磯貝君、さようなら。」
帰り道、中也さんは殺せんせーの愚痴を零していた。
「すっかり中学生に染まってますね。あの教室にも慣れたみたいですし。」
拗ねた様な、怒っている様な、そんな声色だった。別に出したくて出した訳では無い。出てしまったのだ。
「何キレてんだ?俺何かしたか?」
「別に何もキレてませんよ?」
「嘘つけ。恋人である名前の事位判るわ。云えよ。」
「云う事なんて何も有りませんから。…唯、私の邪魔はしないで下さい。幾ら貴方でも、邪魔したら赦しませんから。」
私は、
其れが例え、中也さんでも。
だからと云って、殺したりする訳では無い。中也さんに死なれれば、私にも、そしてポートマフィアにも大きな損失だ。
「名前、邪魔する心算は更々無ェ。だが、制裁だけに囚われんな。」
「囚われてなんか無い。私は…私がすべき事をするだけ。」
制裁を加えられる程強く成りたい。
其れは私が触手に云った事。
"強く。唯、強く在れ。"
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バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時