検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:127,173 hit

雨が279粒。 ページ7

私は仲間であって仲間じゃない。




ねぇ、磯貝君。片方は仲間だと思っていても、もう片方が仲間だと思ってなかったら仲間じゃないよね?




あの時の私とE組みたいにさ。







「そっか〜、仲間か〜。善かった。」


「中原?さっきからどうしたんだよ。」


「別になーんにも。」







愚かだなぁ。本当に莫迦。



仲間?いとも簡単に壊れてしまうような関係が仲間なの?




如何して判らなかったんだろう。E組がそういう奴等だと。



私もまた愚かだ。





机から降り、自分の席に戻る。そして、先程判らなかった問題について質問する。




何も無かったように、ごく自然に。






「な、中原っ。」


「何?あ、未だ先刻の事気にしてる?もう善いから忘れて?唯の私の自己満足だから。」


「あ、うん。」






其れから中也さんが戻って来る迄と磯貝と勉強した。帰って来たのは、一時間程した時だった。



殺せんせーとのマンツーマンだったからか、非道く疲れているように見えた。







「お疲れ様でした、中也さん。帰りましょう。」


「嗚呼…もう何もしたくねェ…」


「ふふっ。帰ったらゆっくりしましょうね。では、殺せんせー、磯貝君、さようなら。」







帰り道、中也さんは殺せんせーの愚痴を零していた。







「すっかり中学生に染まってますね。あの教室にも慣れたみたいですし。」






拗ねた様な、怒っている様な、そんな声色だった。別に出したくて出した訳では無い。出てしまったのだ。







「何キレてんだ?俺何かしたか?」


「別に何もキレてませんよ?」


「嘘つけ。恋人である名前の事位判るわ。云えよ。」


「云う事なんて何も有りませんから。…唯、私の邪魔はしないで下さい。幾ら貴方でも、邪魔したら赦しませんから。」







私は、(アリス)の使命を果たす。それを邪魔する者は赦さない。




其れが例え、中也さんでも。




だからと云って、殺したりする訳では無い。中也さんに死なれれば、私にも、そしてポートマフィアにも大きな損失だ。







「名前、邪魔する心算は更々無ェ。だが、制裁だけに囚われんな。」


「囚われてなんか無い。私は…私がすべき事をするだけ。」







制裁を加えられる程強く成りたい。




其れは私が触手に云った事。






"強く。唯、強く在れ。"

雨が280粒。→←雨が278粒。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (146 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
275人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。