雨が294粒。 ページ49
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中原から貰った花束を抱えて助手席に乗った水嶋。中原は運転席に乗った。そして、其の侭走り出した。
水嶋等が車で去ったのを、見ていた者が二人居た。
「ちょっと、どういう事よ……あの子達15でしょ?」
「ますます謎が増えたな。」
水嶋等を見ていたのは、二人の教師で有るイリーナと烏間だった。
この二人が見ていた事を彼等は気付いて居ないだろう。
「一体どういう事なのよ。」
「俺にも分からん。」
「……どっちが年齢を偽ってると思う?」
「どっちも、という事は無いのか?」
分からないわよ、と伏し目がちにイリーナは云った。
「まず、中原君は確実に偽っているだろう。」
「そうね。車運転してたって事は、20以上。……そんなに老けて見えないし、20前半ってとこね。」
「中原さんは分からないな。」
「まぁね。というか、何で中原は年齢偽ってるのよ。幾らシスコンだからって、年齢偽ってまで妹と学校来る?」
「……」
「カラスマ?あ、ねぇ、防衛省の方で2人の事調べてみてよ。何か出るでしょ?」
「……」
イリーナを無視して黙る烏間。イリーナは、さっきから何で黙ってるのよ、と云う。
「実は…」
烏間はそう口を開いた。
「実は、中原兄妹について調べる事を上から止められてる。と言ったらどうする?」
「は…?」
「生徒達の情報を知っておこうと思って、一度調べようとしたんだ。だが、調べられなかった。パソコンからアクセス出来ないし、上からは、
"調べるな。調べようものなら、我々は潰されかねない。"
と、言われた。」
烏間の言葉に困惑するイリーナ。
「あの2人に、防衛省を潰す力があるの?」
其処が一番気に成ったのだろう。
「確かに金持ちっぽいけど、防衛省を潰すなんて…しかも、調べられないですって?」
「嗚呼。彼等の情報が無いわけでは無いのだろうが、厳重に管理されている。」
「何でそんな事…」
「知られてはいけない"何か"があるんだろう。」
其の"何か"を知った時、この二人は、E組は、どんな反応を示すのだろうか。
名前が、と突然イリーナが云った。
「時が来れば自分達の全てを話すと言ってたの覚えてる?」
「嗚呼。だが、それがどうした?」
「"時"が来るのはいつなの?もう2月よ?」
「俺達は、待つしかないんだ。」
"時"が来る迄、後、十日。
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バンビ(プロフ) - ぬうさん» いえいえ! (2017年4月5日 17時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - ありがとうございます! (2017年4月5日 16時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ぬうさん» 矢印を押してからアルファベットを打ったら出来ると思います! (2017年4月5日 14時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう - あの、パスワード認証の大文字の打ち方がわかりません。どうするんですか? (2017年4月5日 14時) (レス) id: 16fdde5e77 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - アオアオさん» コメントありがとうございます!!祝いの言葉まで!次も頑張って書きます! (2017年2月15日 21時) (レス) id: fcb4695207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バンビ | 作成日時:2017年1月31日 21時