【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】On the day when it rains 4 【裏切り】

雨が169粒。 ページ36

嗚呼、痛い。胸が痛む。



此奴等に謝られると胸が痛むのは何故？




私には到底理解出来ない。自分の事なのに。




でも今は何か答えないといけない。変に思われてしまうから。





「いいんだよ。私は大丈夫だから。」





中原名前に関しては別にいい。後少しで消えるのだから。



其の謝罪を水嶋名前に云って欲しいと思った。




あぁ、でも、水嶋名前は死んだ事に成っているのか。バレないようにお墓とか作った方がいいのかな？



横浜の山奥に中原兄妹が住んでるって事に成ってるから家買った方がいいのかな？



藤本にはバレちゃったから、住民票も偽装しないと。




正直、藤本を潰せたのだから後は如何でもいい。



あ、矢っ張り、E組にも制裁は加えないと。




何をしようかな。此奴等が苦しむような事をしないと。




悶々と考える。之からの事を。




「名前!!」




急に聞こえた中也さんの大きな声。吃驚して、えっ、と漏らした。






「中原ちゃん、矢っ張りうちらの事許せない？って聞いても、許してもらえるなんて思ってないけどさ。」


「本当に悪かったと思ってるんだ。仲間であるお前を信じてやれなかった。」


「え、急に何？私は大丈夫だよ？平気だよ？」






裏切られるなんて慣れてるもの。



貴方達にも裏切られたし、組織を裏切る奴も居たし。




平気。平気。大丈夫。慣れてるから。





「本当に気にしないで？皆が反省してるって見てたら判るし。大丈夫だから。」





私の言葉に、ごめん、と謝罪すると続けて、ありがとう、と皆が云った。



それを聞いて微笑み、藤本さん、と声を掛けた。





「何よ、これ以上私から何を奪おうってわけ？」


「はァ？手前、」





怒鳴ろうとする中也さんを静止する。





「私は何も奪ってないよ？ってまぁ、云いたい事はそれじゃないんだけど……。」





私の周りに集まっている皆の間を抜け、座り込んでいる藤本に近付き、耳元に口を寄せた。





「之から頑張ってね、雌豚♪お前の歪んだ顔、すっごく面白かったよ。」





云うと、はにかむ様に微笑んだ。



藤本は顔を歪め、私を突き飛ばした。





「ふざけんな!!アンタのせいで！アンタのせいで私は！お前それでも氷のアリスかよ?!人の事陥れたりして!!何が氷のアリスだ!!ただのクズじゃん!!」





あーあ、また自滅してるよ。本当に莫迦だな〜、雌豚は。

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