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---川西side---
Aちゃんと初めて行ったお店、あの日鉢合わせたコンビニ、お揃いのものを買った雑貨屋。
思い当たる場所にAちゃんらしき人はいない。
まさか…
【◯△ランド：本日アトラクション点検のため臨時休園】
『何やねん！』
どこ行ったんや…もう会えへんの？
そう思い、ふと目に入ったカフェを覗くと
見慣れた顔が2人。Aちゃんと…元カノだ。
何を話して居るのだろうか。シャッターで完全には見えない。
《何してるの？》
『お前…Aちゃんに何した！？』
《ちょっと…止めてよ。私はあんたの代わりに誤解を解いてあげたの。
あの子に何も説明してないの？驚いてたよ！？》
俺の代わりに、説明してくれた…？
《あの反応見た感じだと、賢ちゃんが説明する前に勢い余って離婚届にサインしたんだろうね。
私も悪かった…急に振られて悔しくて。本当にごめんなさい…》
『いや、俺もちゃんと説明せえへんかったから。
俺こそ、ごめん。』
《もう私は良いから。賢ちゃんは諦めたから。
あの子、離婚届出しに行くんだって。私じゃ説得出来なかった。》
『そっか…』
振り返るとふと目に入ったタクシーに乗り込むAちゃんの姿。
きっと行先は役所なんかな。
もう、終わんねんな。紙切れ1枚出すか出さんかで首の皮一枚繋がっていたのが、もう切れるんやな。
《どうするの？芸人さん仲間にも迷惑かけてるんでしょ？
私、色んな人に言われたんだから。
賢ちゃん調子悪いけど何か知ってる？って。
はぐらかすこっちの身にもなって。》
『ありがとう…行ってくる。』
《幸せにならないと許さないから。》
「うん。お互いにな。」
《私は十分1人でも幸せになれるから。》
『そうか。ありがとうな。』
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作者名：さっちゃん | 作成日時：2022年6月27日 21時
