おれ、わんこ。

11 ページ11

@you



目の前で眠る男の人(裸……？)が、んぅ、と小さく唸る。



RIKUさん、なんだよね……





｢ん、、おはよ、Aちゃん、｣





『ぁ、おは、おはよう、ございます、』





目をこすって、ふにゃん、と笑う彼。



昨日よりも少し低い声は、朝起きたばかりだから？





｢早起きさんだね、、｣





『うん、あの、、わたし昨日、』





｢えっ……追い出したり、しないよね……？｣





『し、しない、んだけど、メイクとか服とか、、』





わたしが昨日の発言を撤回すると思って焦ったのか、瞳を潤ませわたしの手を握った。



しない、と言えば安心したようにその手に擦り寄って目を閉じた。





｢メイクシートで落として、服は着替えさせてあげたよ。どの服か分からなかったけど、ベッドの上にあったから、これかな、って。｣





『あ、ありがとう……うん、これ、合ってる。』





｢ふふ、それならよかった、｣





『うん……』





わたしの手の甲を撫でて、幸せそうな寝顔。



余程安心したんだろうなあ、なんて思ってみたり。



そりゃあそうだよね、新しい家が見つかったも同然なんだもん。



いや、それよりさっきなんて言った？



あれ……？





『着替えさせてあげた！？』





｢ん、、声、おっきい、、｣

12→←10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す