恩人 ページ37
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名前side
湊が呪詛師になって行方を眩ませた段階で私に高専進学を進言してくれたのが夜蛾学長だった。
この人には本当に感謝している。
夜蛾「まだ悟に言ってないのか?」
名前『言ったら先生は私の事を止めると思います。
この間、思い知りました。』
呪詛師を初めて殺して発熱した時、自分で言うのもなんだが先生は結構心配してくれたと思う。
だからそんな私が兄を殺すなんて言ったら止められるに決まってる。
五条先生には悪いけど、この件に関して横槍入れるのは許さない。
名前『今後も言うつもりはありません。』
夜蛾「……………お前は全く……」
ため息をついて「そう言う所は変わらんな」夜蛾学長は言った。
夜蛾「夏油の件、了解した。」
名前『五条先生には言わない方がいいですか?』
夜蛾「…そうだな。」
今頃言ったところであとを辿ることは限りなく不可能に近い。
そもそも私に拠点をバラしたあたり、次に行く宛ての算段はついてたんだろう。
名前『分かりました。じゃあ、失礼します。』
報告を終えて部屋の扉に手をかける。
夜蛾「名前」
名前『はい?』
声をかけられて足を止める。
私は学長の方を振り返った。
夜蛾「……無茶をするなよ。」
名前『…………はい。』
心配症だな。
この人も相変わらずだ。
私はそれだけ答えて部屋を出た。
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作者名:あおい | 作成日時:2021年2月25日 17時