検索窓
今日:16 hit、昨日:20 hit、合計:372,411 hit

着飾られた彼女 ページ25

.




その日、Aが機能回復訓練を終えた後。









「「「はぁ…美しい…」」」



そう声を揃えたのは、天元の嫁たち。

そんな三人の中心にいるのは、なんとも言えない表情をしているA。





吉原潜入時の衣装の着せ替え人形と化していた。





『…あの、もうこれでいいんじゃ…』


「「「何を言ってるんですか!

まだまだですよ!!」」」





『…はい』



三人の嫁たちは、ここぞとばかりに彼女を愛でていた。



彼女は本来お洒落などに過剰に気を使うタイプではない。

顔の造形は整っているものの、化粧なんかは最低限だ。

派手な天元と比べると地味な方だとも言える。





だがそんな彼女のアイデンティティであり、一際輝きを放つものがある。

それは、クリーミーブロンドの美しい髪。



普段は束ねたりなどしているわけではなく、横髪を耳に掛けるくらいのものだ。



だが、今の彼女は簪などの綺麗な飾りと共に、美しく結えられ、細い首と色気のある頸が露わになっている。

そして、白い肌に映える真っ赤な紅。



三人が彼女に最も似合うものを、とこだわるのも無理はない。








.









そして、ついに…


「「「…はぁー、これだ…」」」


嫁たち三人のうっとりしたため息が響く。






『…こんな格好したの、はじめて』


姿見で自分の姿を見た彼女は、ぼそっと呟いた。





「これで、天元様もイチコロですね!」


まきをが彼女に笑いかけた。




『…いや、イチコロって…』









.







.








『…ねぇ、まきを…』

「はい?」



彼女は俯き加減でまきをにおそるおそる問いかけた。









『あのさ…

天元って…私のこと…


「おい。
支度終わったか?」





タイミングがいいのか悪いのか、襖の外側から天元の声がした。





そのとき、彼女は思った。

嫁相手に何聞こうとしてたんだ、と。






「はい!終わりましたよ!」


雛鶴が跳ねるような声で答えた。






「入るぞ」



.

胸のザワつき→←行かせたくない



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (168 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
518人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 宇髄天元
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

怜。(プロフ) - Ach1ch1さん» こちらこそありがとうございます! (2021年10月5日 13時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - ありがとうございます(^^) (2021年10月5日 8時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
Ach1ch1(プロフ) - 白い世界へのパスワードを教えていただきたいです。 (2021年10月4日 20時) (レス) id: 7c41a08aa3 (このIDを非表示/違反報告)
怜。(プロフ) - 有紀さん» 白い世界へのパスワードをお伝えしていたのですが、コメント欄にてそのパスワードが誰でも見れる状態が続いていたので、消させていただきました…!すみません!もし確認されていないようであれば、もう一度お伝えいただけると幸いです! (2021年9月21日 23時) (レス) id: 0029dd2ea6 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - 初コメがこれで失礼いたします。白い世界のお話を読みたいのでパスワードを教えて欲しいです!よろしくお願いします! (2021年8月30日 19時) (レス) id: 6e9316e3b7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:怜。 | 作成日時:2020年6月26日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。