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黄薔薇5~シンデレラ~ ページ7

次の日、何とか全ての仕事を手際よくこなせたシンデレラは懐中時計を届けるべく、王城に続く一本道を歩いていた。周りはおしゃれなお店ばかりで、さすが王都だと思う。
本当はおしゃれをしていきたかったが、お姉様達に悟られると嫌なのでいつもの服装。
お姉様達には
「買い物へ行って来ますね」
と言っておいた。すると、
「これと同じカーテンを買ってきてちょうだい。」だの、
「この料理を作るための食材を買ってきてちょうだい、勿論貴方が作るのよ」だの、
「あの殿方に手紙を書きたいの。可愛い便箋と封筒を買ってきてちょうだい、趣味が悪いものを買ってきたら承知しないわよ」
と色々用件を押し付けてきたが、シンデレラはもう慣れてしまっているため、苦ではないことを姉達のは知らない。

用件を済ませながら歩いているとあっという間に王城へ着いてしまった。
王城へ入ろうとすると
門番がシンデレラを叱りつけるように
「おい!君、何をやっているんだ。用件はなんだ」

「私は、パーティの御触れをお届けになさっている使いの方を探しているのです。お願いです。城の中に入れてもらえませんか。」
「だめだ、だめだ。その様な身なりをしているものを城にいれるわけにはいかないんだ。ほら、帰った帰った。」
門番は私の話に聞く耳を持たなかった。
私は、この時計を返したいのですと言いたかったが、そんなことを言ったら私は盗んだと疑われてしまうに決まっている。
なので私は粘り続けた。
「お願いです!そこを何とか!」
「ダメって言っているだろう!もう、帰ってくれっ」
門番がシンデレラの肩をバンッと押した。私は、よろめいてしまい、明け方に降った雨のせいでできた水溜まりに尻餅を着いてしまった。当然、顔も服も泥だらけで見るにたえない姿だった。
「分かったら、とっとと帰りな!」
門番は私の事を起こすこともなく、皮肉をぶつけてくる。
(お母様、お母様の言っていたことは本当なの?)
お母様の言葉はいつだって私を支えてくれた。けれどもここまで酷いと疑いたくもなった。
私は、どうすれば良いの?
ここまで来たのに。

どうも鵺→←黄薔薇4~シンデレラ~


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設定タグ:ディアラバ , 逆巻 , おとぎ話   
作品ジャンル:アニメ
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なわたか - 次回作楽しみにしてますね。 (2016年5月15日 0時) (レス) id: 6e403ba1b1 (このIDを非表示/違反報告)
なわたか - 面白いです!長文新鮮ですね。 (2016年5月9日 0時) (レス) id: 6e403ba1b1 (このIDを非表示/違反報告)
奈良田 - 面白かったです!更新楽しみしています。長文書くのは難しいと思いますが、頑張ってください! (2016年5月2日 2時) (レス) id: e46d3ac99b (このIDを非表示/違反報告)
枢花(プロフ) - はなんさん» そうなんですか!はい!更新頑張ります。 (2016年4月17日 17時) (レス) id: 07601baa8f (このIDを非表示/違反報告)
はなん - 面白かったです!私もシュウさん大好きなので更新待ってます! (2016年4月17日 2時) (レス) id: 9087ff15e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:枢花 | 作成日時:2016年4月17日 2時

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